2010年 04月 23日
稲倉岳 ~ 2010年4月20日
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山名      稲倉岳(1,554.7m)
山行期間   2010年4月20日(火)
山行形態   山スキー
山域      鳥海山
地形図    鳥海山
天候      曇り
参加者    2名(L:和○さん・トラ山)
行程      七曲入口6:42~スキー切替点7:11-7:18~水路7:31~稲倉岳10:16-10:53~
         水路11:29~スキー切替点11:40-11:59~七曲入口12:22
行動時間   5時間40分
移動距離   13.2km
累積標高差 +1,217m -1,238m
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稲倉岳は鳥海山のすぐ東側に位置する前衛峰というか、鳥海山の一部ともいえる山だ。和○さんが稲倉岳に行くというので、鳥海山にもまだ登ったことのない自分だがのこのこついて行くことにした。なんでも和○さんは過去2回稲倉岳に山スキーに来たのだが、ルート不明などで2回とも山頂に到達していない。今回が3度目の正直で山頂まで行きたいのだという。稲倉岳については全く知らなかったのでネットで調べたが、いわゆるポピュラーな山スキールートというわけではなく、一般ルートに飽き足らないスキーヤーが登っている趣味性の高いルートのようだ。




行くことを最終的に決めたのは出発当日の昼なので、仕事から急いで帰りバタバタと準備をした。得てしてこんなときは何かを忘れてしまうものだが、やはり手袋を忘れてしまい、和○さんの予備を借りるハメになってしまった。和○さんには自宅まで来てもらえたので助かった。愛する妻?と息子に見送られ自宅前を出発した。高速に乗ればあとは淡々と距離を稼ぐだけ。和○さんとあれこれ話しをしながら向かうと思いのほか早く酒田に着いてしまった。遊佐町、にかほ市を経由しR7号から枝道に入り横岡集落に向かう。少々わかりにくい道も、過去2回稲倉岳に来ている和○さんは曲がり角の目標を的確に覚えている。集落を抜け林道を登ると水路が横切るところがあり、その手前にある頃合いのスペースに車を止めた。21:38到着、ここにテントを張る。軽く呑んでほろ酔い加減で23:20分頃シュラフに潜り込むと、水路の水の音を聞きながらすぐ眠りに落ちた。

午前3時過ぎには目を覚ましてしまったが、まだ外は暗いのでまた目をつむる。5:00に起床。簡単に朝食を済ませ準備をする。天気は曇りだが雨の心配はないようだ。それより雪がどの程度あるのかが気にかかる。歩き始めのあたりはかろうじて窪地に雪が残っている程度なのだ。登れば尾根沿いに雪が付いているだろうが、問題はどこまで歩かなければならないのかだ。
テントを張ったところに車を置く。七曲がりへは水路を渡ってすぐ左の小道に入る。
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予定より少し早く6:42に出発する。スキーはザックの両側にくくり、足下は山スキーブーツだ。
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七曲がりのつづら折りを登る。雪がところどころある程度でまだスキーは履けない。
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汗をかきかき七曲がりを登り切って平坦な道になっても雪は無かった。しかし585m標高点が近づくと前方に稲倉岳らしき山容が見え、やっと地面が雪で覆われてきた。
ここでスキーにシールを貼り林道を歩き始めることにする。
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空は薄曇りだが陽気はすっかり春で暑い。しばらく平坦な林道を進み水路を横断すると雪が無くなってた。とある記録に水路の先で左の尾根に入りヤブこぎをしたとあったが、どうもここのようだ。
スキーを外して林道から左手のヤブに入ることにする。真っ直ぐ進むと稲倉神社の鳥居があるらしい。
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スキーを手に持って少し歩くと雪が出てきた。和○さんは早速スキーを履いたが、自分はもう少しこのまま歩くことにする。656m標高点を左から巻くようにトラバースしていくと雪が増えてきたのでスキーを履いた。もう雪が途切れる心配はない。
尾根に乗ると、緩やかにくの字を描く尾根が稲倉岳山頂まで続いていた。
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稲倉岳はここから見ると思いのほか近くにあるように見える。もしかするとニセピークかもしれないな、などと考えながらそれほど斜度のきつくない尾根を歩いていく。雪は最近降った新雪だがやはりこの時期なので少々重い。
木々の間隔が広く明るい林で樹高が低い木が多くので2次林なのかもしれない。
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865mあたりの肩で小休止したあとさらに登り続け、1100mを超えると樹木もまばらとなり天然のゲレンデになってくる。標高がさほどでないのに森林限界を超えてしまうのは気候が厳しいからなのだろうか。
振り返れば象潟の市街地とその先に日本海が広がる素晴らしいロケーションだ。
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ゲレンデのような斜面を登る。
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やがてほとんど無木立の斜面になってくると、左手にひょっこり七高山と新山(鳥海山)が頭を出した。
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それにしてもなんとも広大なバーンだろう。もう少し早ければ今は少し見えているブッシュも完全に埋まっていて、1枚バーンが視界いっぱいに広がることになる。今度また来るときは3月から4月上旬までに来たいものだ。
山頂目指して最後のひと登りと頑張るが、どうもピークのように見えているのは手前の肩のようだ。
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最後の登りを頑張ればやっと本当のピークが見えてくる。とはいっても稲倉岳の頂は平坦で最高地点がどこなのか今ひとつハッキリしない。10:16に稲倉岳山頂だから、七曲がりから約3時間半で到着ということになる。
稲倉岳からは鳥海山が素晴らしい眺めだ。しばし景観に目を奪われる。
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正面には鳥海山がピラミダルに立ち上がり急峻で荒々しい山肌を見せている。鳥海山といえば南からのたおやかなイメージもあるが、北面から西面にかけては浸食によるダイナミックな地形だ。扇子森から西に向かっての尾根は対照的になだらかで優しい地形だが、手前は奈曽渓谷の深い谷になっている。なんとも変化に富んだ大パノラマではないか。薄曇りなのが残念だが、この景色を見られただけでも来たかいがあった。
蟻ノ戸渡から鳥海山へ続く稜線。中央の沢を辿るルートが中島台から新山へのルート。
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ひとしきり自然の造形を楽しんだあとは滑り降りるだけだ。
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慣れている人達は変化をつけたルートを降っているようだが、我々はほぼ登ってきたルートを辿ることにした。雪は数日前の新雪がところどころ残りあまり滑りやすい状態ではなかったが、高度を下げるにつれ徐々に滑りやすくなってきた。でもどうも足に余分な力が入っているようで登りよりも疲れる。和○さんはスイスイと滑っていくので追いかける。
まるでスキー場のゲレンデようなバーンが続く。
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2人のシュプールがなぜかシンクロしてしまう。
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下りはまさにあっという間だ。時々立ち止まりながら滑ってもさほど時間はかからない。下の方は少々木が多くなり根元の窪みが増えるのですり抜けるような感じのところもあるが、それもそう長い区間ではない。和○さんがなるべくヤブを歩かないように雪を拾っていこうということで、656m標高点北斜面のトラバースを意識的に水路に向かってさらに降る。
うまい具合に水路まで滑ることが出来たが渡るには場所を選ばなければならない。
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水路を渡ったあとは林道に合流するように滑ればいい。
途中和○さんが滑ったあとの溝で雪が落ち、止まれなかったので思わずジャンプして越えた。何とかセーフ。
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今朝スキーを履いた場所までそのまま滑ることが出来たが、半日でも結構雪が融けているようだ。スキーをザックにくくり七曲がりを降りて車に戻る。
キクザキイチゲが戻った我々を迎えてくれた。
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ヤブこぎを考えれば稲倉岳へ登れるのもそろそろ終わりということだ。また今度来るのならもう少し早い時期にしようと思うが、除雪の状況によってはさらに下からの歩きとなるだろう。その際は七曲がりでなく放牧場を登るルートもあるようなので試してみたい。メジャールートにはない静かなしかし格好のバーンが楽しめる1本だった。

車に荷物を積み込んでから奈曽川沿いでフキノトウを取りながら、しばし春の山を散策した。稲倉岳には奈曽川沿いに登ることも出来るようだが、詰めの急斜面の処理が難しいらしい。
奈曽川から見る稲倉岳。
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時間もあるので「あぽん西浜」で温泉に入り、道の駅に寄ったりとリラックス気分で帰路についた。
海沿いの7号線から見た稲倉岳と鳥海山。
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GPS記録
赤=登り  青=下り
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by torasan-819 | 2010-04-23 18:35 | 山スキー | Comments(4)
Commented by 加ト幹事長 at 2010-04-30 05:50 x
時期が難しそうですが、素晴らしい!来年是非連れて行って下さい!
Commented by torasan-819 at 2010-04-30 08:09
加ト幹事長さん
そうですね来年は3月に行ってみたいです。
その際はお付き合いください。
Commented by tom at 2010-05-05 23:23 x
連休疲れです(笑)
七曲りから稲倉岳は横岡ルートというみたいです。私のもっている秋田の山登り(無明舎出版)では3月頃までは森林限界より上(1200m以上)は氷化してクラストしている(海に近すぎて水分が多いためだそうです)ためスキーには快適ではなさそうです。ふもとに梅や桜が咲くころがいいそうです。
Commented by torasan-819 at 2010-05-06 06:10
tomさん
連休疲れは釣行?家族サービス?
横岡地区から登るから横岡ルートなんですね。
この頃の記録を見ると1月から2月のパウダー期も結構登られているようです。
ただしその時期はアプローチが大変かもしれませんが。
地元情報を入手できればチャレンジしてみたいところです。


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