2010年 07月 14日
蔵王の振子沢を沢登り ~ 2010年7月10日
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山域山名   蔵王山・濁川振子沢
山行期間   2010年7月10日(土)
山行形態   沢登り
地形図    蔵王山
天候      曇り
参加者    6名(L:ナマステさん・Fさん・odamakiさん・Sさん・チャリマーさん・トラ山)
行程      賽ノ磧8:21~振子沢出合8:58~振子滝手前9:37-9:47~下段落口9:56~上段落口10:19~
         休憩10:40-11:00~お釜11:38~濁川源頭11:56~濁川(大黒天)13:08~不帰ノ滝落口13:37~
         濁川(大黒天)14:24~大黒天14:36
行動時間   6時間15分
移動距離   8.3km
累積標高差 +830m -632m
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ナマステさんから振子沢へ行くよとの誘いがあり、昨年から振子沢に行きたいと思っていた自分はすぐ話に乗ることにした。朝ナマステさんと合流し遠刈田温泉近くの集合場所へ行くと、既に他の方達は集まっていた。男女3人ずつで6名のパーティーなのだが、ナマステさんの人脈で集まっただけに各々素性はバラバラ。しかしそれだけに新鮮で面白い沢登りが出来そうだ。スタート地点となる賽ノ磧の駐車場にいったん移動し、さらにゴール地点の大黒天に下山用の車を2台デポしておく。天候は曇りで蔵王の上の方はガスの中で見えない。風もあるので稜線歩きならあまり楽しくないかもしれないが、今日の沢登りには何の支障もない。沢装備を身に付け準備を終えると賽ノ磧の駐車場を出発する。




濁川から前方には不帰ノ滝が見える
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振子沢の大岩の登りが楽しい
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少し歩くと登山道はひよどり越えと呼んでいる濁川への急な下りとなる。つい3ヶ月前にはこの急斜面をスキーを担ぎ、雪壁にキックステップで登ったのだが今は深い緑に覆われている。深い谷筋を挟んで対岸には振子沢と振子滝が見える。急斜面を150mほど下ると濁川に達する。上流に遡ると前方に不帰ノ滝が見えてくるが、すぐ振子沢の出合となりそちらに歩を進める。振子沢はゴロゴロした大岩が多く乗り越えながら登っていく。ザイルを出すほどのところはないが、自分なりのラインを考えながら登っていくのは楽しい。なんと今日が初めての沢登りのSさんだが、身軽なのか積極的に岩を乗り越え登っていく。

下段の振子滝
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振子のように揺れる滝の動画
                       

上段の振子滝
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出合から40分も歩くと振子滝の手前に到達した。振子滝は上下2段になっていて、見上げている下段の滝は30~40mほどありそうだが、ここまで近づくと上段の滝は見えない。休憩しながら振子滝を見ていると、落下する細い水流が風で左右に揺れる。その様は時計の振り子のようでもあり、なるほど振子滝と名付けられるわけだと納得。下段の滝は左から滝沿いに直登するように巻く。浮き石が多いので先行者は石を落とさないように、後続になる場合は落石に特に注意しなければならない。実際この時も小落石が発生した。巻き終えると上段の振り子滝だ。こちらも高さは30~40mくらいだろうか。昨年のほぼ同時期の遡行記録では雪渓があったようだが、今年はもう見あたらない。下段の落ち口近くからはいい眺めだが、危険なのであまり覗き込まない方が良いだろう。東を見ればコマクサ平などのエコーライン沿いの建物や不帰ノ滝が見える。向こうの展望台から我々は見えているだろうか。

上段の滝を左岸から巻く
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振子滝の落ち口の向こうに不帰ノ滝が見える
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上段の滝も直登は出来ないので、水量の少ない流れを反対側に渡り滝の右側(左岸)の崩れやすいザレ場から巻く。ここも要注意の箇所だ。上段の滝に降りるには岩場のトラバースも必要なので慎重に歩こう。我々は使わなかったが、不安な場合はロープの利用も考えたい。上段の落口近くに降り立つと、小さなコマクサが我々を迎えてくれた。ここから上の沢は景観がうって変わり岩綾地帯となる。水量は少ないが深くえぐれたゴルジュ状の箇所もあり、脇の岩場を歩くこととなる。沢登りというよりも岩登りというか岩綾歩きの印象となる。上の方は相変わらずガスがかかっているが、かえってこの荒涼とした岩場の印象が幻想的に見える。途中で休憩を挟みながら登っていくが、今日の女性陣3名の健脚ぶりには驚く。男性陣3名もそこそこ歩けるメンバーで、チャリマーさんなどは自転車でヒルクライムもする人なのだが、男性陣を引っぱるように女性陣はどんどん先行していくのだ。特にFさんの速さには舌を巻いた。いやはや恐れいりました。

上流部は景観が一変する
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ガスがいい感じでかかっている
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キンコウカの黄色が目に眩しい
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先行する女性陣
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沢を登るとこの辺り冬は滑れそうだなどど考えながら歩くようになる
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まさに岩山登りだ
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振子沢の源頭まで登ってきた。ガスで周囲はよく見えないが鞍状の平坦な箇所にコマクサが沢山咲いていた。しばし自然の花壇で満開のコマクサを眺める。花の咲いていないまだ小さな株も多いので、足下に十分注意しながら歩こう。小沢沿いに少し下り、左手の斜面を登ると向こう側は蔵王の「お釜」である。ガスのため残念ながら刈田岳は見えないが、お釜のグリーンの水面と外輪の斜面は見える。水際まで降りてみる。実はお釜で泳ぐという企てもあったのだが、今日は涼しいというか寒いくらいだし、何よりギャラリーがいないのが寂しいので断念した。

大株のコマクサもあり撮影会となった
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お釜の縁でちょっとだけ見えた青空
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水際まで下りてみる
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外輪を歩いて濁川へ向かう
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お釜の外輪を反時計回りに歩くと濁川の源頭になる。刈田岳を経由して登山道で大黒天に下りることもできるが、今日は濁川をそのまま下る。下り始めるとすぐ小さな滝があった。覗きこむと高さはたいしたことなく5mくらいのようだが、落ちればただではすまない。ナマステさんがザイルを出し懸垂下降の準備をする。支点は岩にザイルを掛けて取ることにした。自分がトップで降りて下で確保する。Sさんは懸垂下降がほとんど初めてのようだが果敢にチャレンジして降りてくる。チャリマーさんは20数年前のものという見たことのない形の下降機で降りてくる。他の皆さんも手慣れたもの。全員降りてからザイルを引いたが、どこかに挟まったのか外れてこない。仕方ないので自分が途中まで水をかぶりながら登り返し何とか外した。やれやれと思ったら滝の途中の数十キロはありそうな岩が、ガバッと外れて落ちてきた。クラックが入っていたのでその岩は避けて登ったのだが、もし下にいたらと思うとゾッとする。

小滝を懸垂下降
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濁川を下る
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すぐ同じような高さの滝があり、これも懸垂下降で降りる。その後は谷底のような濁川を歩いていく。右手を見上げると刈田岳~大黒天の尾根が見える。この辺りは斜面のあちこちで崩壊しており、川には大小様々な岩が転がっている。大黒天の直下で小休憩とした。斜面の上には観光客がいてこちらを見ている。ここからさらに濁川を下る。途中ゴルジュがあったが、水量水深ともさほどではないので楽しく越えることができる。特にodamakiさん(ブログはこちら)とSさんは楽しそうだった。6mほどの滝があったが右岸から巻いて下りた。大黒天直下から500mほどで不帰ノ滝の落ち口だ。この滝は高さが約100mあるらしく、下を覗きこむにはかなりの勇気がいるというか危ない。よゐこは絶対真似しないようにしよう。向こうにはコマクサ平の空中にせり出したような展望台があり観光客がいるのが見える。手を振ると向こうでも振り返してくれた。向こうから我々をいったいどんな気持ちで見ているのだろう。落ち口近くに立っている我々は、かなり危なっかしく見えるに違いない。

ゴルジュを通過するも水量が多くないので大丈夫
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冷たい水が気持ちいい(たぶん)
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不帰ノ滝の落ち口と向こうに見えるコマクサ平の展望台
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景観と涼感(スリル)を楽しんだ後は、また濁川を登り返す。戻る道すがらならぬ川すがらフキとウドを採取。平地では時期を過ぎているが、この辺りの沢沿いではまだ食べられるものが採れる。大黒天直下から急斜面を登ると、まさにエコーライン沿いの大黒天標識のところだ。駐車場にデポしてあった2台に分乗し賽ノ磧へと戻ると、今回の沢登りも終了だ。ナマステさんの企みで不帰ノ滝落ち口まで行くというサプライズもあり、とても楽しみ満足できた沢登りだった。振子沢は落石に注意するところはあるもののそれほど難しくはないが、景観が素晴らしいのでまた登ってみたいものだ。ナマステさんはじめご一緒した皆さんありがとうございました。
次回はお釜で泳いでみよう(笑)

※採ってきたウドは天ぷらで、フキは煮物にして美味しくいただきました。まいう~

GPS記録
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by torasan-819 | 2010-07-14 20:49 | 沢登り | Comments(8)
Commented by 加ト幹事長 at 2010-07-17 19:55 x
トラさん、大人数でワイワイ楽しかったですね~。
私は翌日寂しく後を追いました、が同じコースでは芸がないので五色沢に初めて入ってみました。茶色のもろい(ヤバイ)小滝の連続でしたが、振子のほうが大きな滝の見所があって良いですね。フェルトが減って張り替えに出しましたのでちょいと沢はお休みです。
Commented by torasan-819 at 2010-07-17 22:45
加ト幹事長さん
五色沢ですか~振り沢の少し上にある沢ですね。
幹事長らしい渋いチョイスです。
張り替えから戻ってきたら沢に付き合ってくださいね。
Commented by utinopetika2 at 2010-07-18 00:03
知らない蔵王の景色画多く、とても興味深く拝見しています。
一般の登山者が立ち寄らない、とても荒々しい雰囲気がいいですね。
濁川のゴルジュ帯は、初めて拝見しました。
それにしても、山の達人には、素晴らしい仲間が集まりますね。

トラさんのブログですが、いつもRSSを拾えないでいます。
Commented by torasan-819 at 2010-07-18 16:31
utinopetika2さん
エコーラインを使えばお気楽観光登山の蔵王ですが、道を外れればこんな風景があったんですね。
知った気でいた蔵王ですが、まだまだ歩いてみる必要はありますね。

RSSリーダーをお使いですか?
なぜ引っかからないのでしょうかね。
毎日更新すればいいのかもしれませんがそれはムリ(笑)
Commented by odamaki at 2010-07-19 18:05 x
お世話になりました~。
女性他2名の健脚ぶりにはいつも付いて行くのが大変です。
男性メンバーも頼もしく幾度か助けられながら楽しく沢歩きが出来ました。
9月、今から楽しみにしてますよ~♪
Commented by torasan-819 at 2010-07-20 23:06
odamakiさん
こちらこそお世話様でした。
odamakiさんもかなりの健脚ですよ~
9月もよろしくお願いしますね!
Commented by マロ7 at 2010-07-27 05:24 x
ここ、羨望の眼で…
先月ロバにいたら、長靴おじさんが来てここの話になって、長靴でも行けるよって…半信半疑。やはり、腰までつかるね。ルートもボヤボヤ。
いい汗、かいてますね…いい水を浴びてますね。
Commented by torasan-819 at 2010-07-27 19:01
マロ7さん
下段の振子滝までなら大丈夫ではないでしょうか。
不帰ノ滝の落ち口までは長靴ではお勧めできませんね。
落ち口で滑ったら100mのダイビングですし、2mでも滑って落ちたらただではすまないですから。
この際ですから沢靴をゲットされてはいかがでしょうか。
でも1人では行かない方がいいでしょう。
渓流釣りの人達は1人でかなりのところまで入っている人もいますけどね。


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