2010年 09月 05日
安達太良山・寺沢 ~ 2010年8月30日
f0170180_19424725.jpg

============================================================
山域山名   安達太良山 寺沢
山行期間   2010年8月30日(月)
山行形態   沢登り
地形図    安達太良山・玉井
天候      晴れ
参加者    2名(L:和○さん・トラ山)
行程      県道の橋8:37~二ツ岩11:09~ナメ滝11:46~二俣11:57~3m滝12:26~中島12:17~
         遡行終了12:44~尾根13:41~前ヶ岳13:51-14:21~作業道15:16~県道16:01~県道の橋16:12
行動時間   7時間35分
移動距離   不明
累積標高差 不明
============================================================
寺沢は安達太良連峰の和尚山(おしょうやま)1,630mと、そのすぐ東に位置する前ヶ岳(まえがだけ)1,340mに源を発する沢だ。沢登りの対象になるような沢ではないらしく記録は見あたらない。吾妻と安達太良の沢を地域調査として、小さな枝沢までかなりの数を登っている福島登高会でも記録はない。和○さんからの誘いがあったので行ってみることにした。




f0170180_1902757.jpg

f0170180_1904081.jpg


県道380号は県道とは言っても細くて曲がりくねった道だ。寺沢に架かる橋を過ぎたところに駐車スペースを見つけ車を停める。準備して橋まで戻ると橋のたもとにある林道に入る(8:37)。すぐ寺沢へと降りると堰堤があり入渓する。小さな沢で両側は杉の植林地が続く。倒木もありヤブが被って煩いところも多く歩きにくいが、下流の方はこんなものかと諦めるしかない。地形図で見ても寺沢の等高線は、幅がほぼ一定間隔になっているので変化のない沢だろうとは思っていたが、まさしく現地もそんな状況だ。もしかしたら滝など出てこないかもしれない。

f0170180_19325237.jpg

f0170180_1933344.jpg

f0170180_19331548.jpg


全然記録するような箇所が出てこないので遡行図も描きようがないねと和○さんとも話す。1時間半ほど経ったところで大きな岩が2つあり、その間を沢が流れている場所が現れた(11:09)。やっと記録できる場所だ。勝手に「二ツ岩」とすることにした。植林地を過ぎミズナラなどの林になってくるとやっと沢らしくなってくる。ナメ滝(11:46)があったが普通なら小滝として特に気にも留めない箇所も、寺沢では数少ない滝のひとつだ。二俣(11:57)が現れたので地形図を見て右俣へと進む。

f0170180_1935484.jpg

f0170180_19353043.jpg

f0170180_19354192.jpg


沢が2つに別れすぐまた合流する場所があり、中之島でもないのだが適当な名称も思い当たらないので中島とした(12:17)。ゴロゴロした岩が増えてきて斜度も増してくる。左岸は前ヶ岳へとつながるのだが稜線は見えないためGPSで現在地を推定する。前ヶ岳とその北にある ピークとのコルに突き上げるであろう箇所で赤布を木に結んだ。もう少し登ってみて、状況によっては沢を戻りここから稜線を目指すつもりだ。

f0170180_19372510.jpg

f0170180_19373472.jpg


沢は両岸ともミズナラやブナの高木で、下草にササがあるくらいなので思いのほか明るい感じがする。かなり高度を上げてきたのだが、沢はまだ源頭部の詰めという感じでは無い。このまま登ると和尚山の東壁に突き上げそうだ。ちょうど沢も所々湧水のように湧き出てくるようになり、このあたりを事実上の源頭部として遡行を終了することにした。左岸を登って稜線を目指すことにする。和○さんのナビゲートで方向を修正しながら、 ピークの南側のコルを目指す。始めは笹ヤブだったが、灌木も混じってくるようになると少々漕ぎづらい。それでも1時間弱で尾根に出ることができた。背中を振り返ると和尚山が間近に見えた。

f0170180_19384668.jpg

f0170180_1938576.jpg

f0170180_193976.jpg


強風のため植生がほとんど無い稜線を前ヶ岳まで歩く。コルでは小石の風紋ができていたが、それほど吹き抜ける風が強い場所なのだろう。東に見える和尚山などはここより高い場所まで緑なのと対照的だ。木柱が1本立っているだけの前ヶ岳山頂に到着(13:51)し、やれやれと昼食を取る。今辿ってきた沢とヤブこぎした斜面を見ながら、こんなことする物好きもあまりいないよなと思う。しかし、人の臭いのまったくしない山の中を歩いてここまで来たことに充実感があるのも事実だ。そう感じるからこそこんな原始的山歩きがやめられないのだ。でもおそらく昔にも、狩猟のためか好奇心で寺沢を歩きヤブをこいだ人間が必ずいただろうと思う。結局人間はいつの時代も同じなのではないだろうか。

f0170180_1940354.jpg

f0170180_19401347.jpg

f0170180_19402375.jpg


山頂からはこの頃歩く人が増えてきたらしい踏み跡を辿る。あちこちテープがあるが、踏み跡が明瞭でない箇所も多いので見失わないように下りたい。昨年はここを登って山頂からは真っ直ぐ東側にヤブこぎして下山したことがある。小一時間下ると作業道に出た。しばらく歩くと県道に出る(16:01)。山頂からは1時間40分ほどで下山。そこから県道を少し歩くと寺沢の橋に戻れた。

※後日調べたら、寺沢はかなり昔に和尚山の中腹に在ったという相応寺という寺への道だったという見方もあるらしい。標高1,100m付近にその寺院跡がまだ残っているという。相応寺は807年に安達太良眉岳(まゆだけ)に創建されたという。眉岳というのはまさに前ヶ岳のことだという。「まゆだけ→まえがだけ」に変化したのだろうか。地名ではよくあることだが。寺があったと考えると和尚山というのもうなずける。しかし別な記録を見つけて読んだら、和尚山が眉嶽(眉岳)で前ヶ岳は杉田山であったという推論もあるという。う~む謎めいて興味をそそる。とにかく一度寺院跡を見てみたいものだ。

※ルート図はGPS不調により記録が取れないので概念図。
 赤…寺沢~前ヶ岳  青…前ヶ岳~作業道
f0170180_2082720.jpg


by torasan-819 | 2010-09-05 00:15 | 沢登り | Comments(2)
Commented by KEN at 2010-09-28 06:25 x
はじめまして。
先日はご訪問とコメント、ありがとうございました。
前ヶ岳に登る折は昨年12月の記事とこちらの記事を大変参考にさせていただきました。
前ヶ岳に寺院跡があるとは驚きです。


Commented by torasan-819 at 2010-09-29 06:53
KENさん
コメントありがとうございます。
前ヶ岳は情報は少ないのですがテープがあったように地元の愛好者がいてそれなりに登られているようです。
KENさんは植物に詳しいんですね、ブログを見ると参考になります。
また訪問させていただきます。


<< 姥滝沢で大人の水遊び ~ 20...      二口山塊のムジナ森沢と石橋 ~... >>