2012年 03月 20日
====================================================================== 山域山名 安達太良山 迷沢 山行期間 2012年3月20日(火) 山行形態 山スキー 天候 曇り 参加者 3人(L:和○さん、河○さん、トラ山) 行程 箕輪スキー場8:40=Cリフト終点9:15-9:27~鉄山避難小屋10:58-11:41~コル11:58~北斜面12:13~ 迷沢12:49~国道115号13:17=箕輪スキー場13:30 行動時間 3時間50分 移動距離 8.2km(GPS計測) 累積標高差 +364m -800m(カシミール計測) ====================================================================== 今年はなかなか春めいた陽気にはならない。20日も気温は上がらないとの予報。しかし、荒れなければ気温が低いのは、かえって山スキーに好都合というもの。ほぼ1ヶ月ぶりに山スキーに復帰する和○さんは軽めの1本がいいだろうということで、ショートコースの迷沢に行くことになった。迷沢は昨年2月11日に初めて滑って以来となる。その時はパウダーを楽しめたのだが、今回は3月も下旬近くになる。雪質はあまり期待できないだろうが、ともかく滑ってみることにした。集合場所へ向かう車中から眺めた安達太良連峰は、上の方が雲の中でやはりあまり良くない。国道115号の土湯トンネルを抜けて3kmほど下ると新岩弓橋で、そのすぐ手前左に駐車スペースがある。ここに回送用の車を1台デポし、国道115号を戻って箕輪スキー場の駐車場へ。箕輪の山頂を見るとガスっているので、今日は山頂を踏まずに、直接鉄山避難小屋を目指すことにする。センターハウスに登山届を提出し、動き出したばかりのCリフトに乗り込む。さすがにこの時期になると、ゲレンデを滑っているのはスキー愛好家ばかりでみんな上手い。リフトの上から、あの人はカービングターンが決まっている、などと眺めているとリフト降り場だ。シールを貼っているとスキーヤーが声をかけてきた。見るからに高齢のようだが、スキーをやっているだけあって背筋はしゃんとしている。お一人は80歳だというが、自分もそんな年齢までやり続けてみたいものだと思う。 箕輪スキー場のCリフトに乗り込む ガスで霞むAリフト降り場 箕輪山西斜面のトラバース 目印の木を確認する 山頂を経由しないで鉄山避難小屋を目指す場合、スキー場右側のBリフトとAリフトの2本を利用するのが一番近いのだが、今日はあえてCリフトから連絡コースを歩いて Aリフト上部を目指した。ガスってはいるがある程度の視界はある。Aリフト上部から箕輪山の西斜面を少し登ると、標高1550m辺りを右へトラバースしていくが、この辺りは昔のツアールートであり今も標識が残っているという。やがて昨年沢登りをした仏沢の源頭を越え、目印の木(厳冬期はモンスターになっている)を確認する。この木を見たら少し先で進路を仏沢の右俣方向へと振る。和○さんは1ヶ月のブランクどころか、常にトップで我々を先導している。なにしろ和○さんは年数及び回数ともに、安達太良山のスペシャリストなのだ。 鉄山避難小屋 石楠花の塔 迷沢源頭のコルに下りる ここから鉄山避難小屋までは平坦な緩斜面が続き、視界がない場合は方向を見失いやすい。基本的には仏沢右俣の窪地を追っていけばいいのだが、少し左に外してしまい夏道に沿いに出てしまった。風が当たるがそのまま小屋を目指す。ホワイトアウトの時などすぐ近くまでこないと見えない小屋も、今日は20mほど手前から見えてきた。稜線の強く冷たい風も、小屋の東側に入ると一息つける。小屋に入りゆっくり昼食をとる。小屋の周辺は地面が出ているところが多く、雪がつながるところまで歩いてからスキーに切り替える。雪はガリガリのシュカブラ。小屋から真西に進むと、通称プロペラとか兎と呼ばれる石楠花の塔があり、格好の目印になる。しまし、ホワイトアウトの時などはすぐ近くを通っても気づかず、通り過ぎてしまうこともあるという。そのためあまり石楠花の塔を目印にしすぎると、通り過ぎたのにまだ到着していないと思いこんだことによる、道迷いが発生しやすいという。今日は問題なく石楠花の塔を確認し、地面の出ている稜線から右に少し逃げてコルの少し下に降りた。ハイマツが邪魔して歩きにくい。ここが迷沢の源頭になり、昨年10月2日に沢登りで来たところになる。我々は冬は山スキーで夏は沢登りがメインだが、地形を観察することは相互に役に立つ。沢登りに来ても、山スキーの時をイメージして地形を見ていたりするのだ。 迷沢源頭部を滑り降りる 北斜面を滑る 北斜面を振り返る 林間を滑る クラストした上に薄く新雪の乗った緩斜面を、少し左に振り右手に沢を見ながら滑る。滑りやすくはないがそう悪くもない雪だ。もう少し左に振って樹林帯の中を下りると、樹林が切れて雪原が広がる。ここを気持ちよく滑り降りると、さらに急な斜面の上に出る。ここが北斜面と呼ばれている、迷沢ルートに中でも美味しい斜面である。3人とも思い思いに滑る。昨日降った雪がクラストした斜面を覆い、結構滑りやすく感じる。その後は尾根の気持ちよい林間コースが続く。この時期にしては軽い新雪に、思わず顔もほころび声が出る。天気は良くなくても、いや天気が良くないからこその雪質であり、儲けものということだろう。樹間の狭い急斜面を下りると作業道に出たが、ここは手前で左に下り早めに作業道に出た方がいいだろう。 迷沢の渡渉点はまだ雪がつながっている 仏沢の橋 国道115号に出る 凍りついたトレースで滑りにくい作業道を下ると、迷沢の渡渉点までは近い。雪がつながっているので沢は容易に渡れる。対岸に渡ると登りがあるので、ここは素直にシールを付けることにした。仏沢の橋は歩く雪の幅が狭狭かったので、スキーを担いで渡る。やがて国道115号にでると、デポしたマイカーはすぐだ。箕輪スキー場まで移動すると、今日の山スキーも終了となる。さて今日の迷沢だが、冬の名残のような迷い沢を楽しむことが出来た。雪も思ったより良い雪の状態だった。これからは雪がザラメになるので、それはそれで滑りやすいだろう。しかし、さらに雪解けの進む作業道から国道までを考えると、そろそろ迷沢ルートもシーズン終了が近いことを感じる。先日の高湯~五色沼がハードだったのに比べると、拍子抜けするほど短時間で疲労もない。リフトを使って山頂を踏まなければ、半日コースといわれるのも頷ける。箕輪の山頂を踏まなければ、迷沢を1日2本か、仏沢と迷沢の2本も面白いかもしれない。または、箕輪山の東斜面滑降を組み合わせれば、1日コースとして十分になるだろう。来シーズンはそんなこともやってみたいと思いながら、箕輪スキー場を後にした。(センターハウスに下山報告を失念してしまったが、帰路途中で思い出して電話にて報告。お騒がせしてしまうところだった。危ない危ない。) ルート図(赤:登り 青:下り)
by torasan-819
| 2012-03-20 18:23
| 山スキー
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Comments(10)
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煙突おじさん
at 2012-03-24 10:16
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20日に同じコースを行くつもりでしたが
雪質がクラストのモナカ雪と思いやめました 以外にいい雪質だったんですね プロペラの碑を右に見て、すぐに潅木のない南斜面に滑り込み 途中から迷い沢の源頭にトラバースすると気持ちよく滑れます。
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torasan-819 at 2012-03-24 12:57
煙突おじさんさん
ありゃ~もし来ればお会いできたかもしれませんね。 この日に迷沢を滑ったのは我々だけだったかもしれません。 プロペラ周辺は地面が結構出ていたので右には回りませんでしたが、次に行くときはやってみたいと思います。
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煙突おじさん
at 2012-03-24 15:03
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私の表現が悪かったみたいです。
プロペラの碑が見えたら左側の南斜面に滑り込むのです。 あまり下らず、途中から迷い沢の源頭にトラバースするのです。 プロペラの碑を通過して西(迷い沢の源)に向かうと、潅木と凹凸に難儀します。 南側は無立ち木の大斜面が沼の平方面に落ち込んでいます。
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torasan-819 at 2012-03-24 21:21
煙突おじさんさん
ご丁寧にありがとうございます。 ワタクシ左と書くつもりで右と書いてしまいました(^^ゞ 煙突おじさんさんのブログからGPSデータいただいて比較し、トラバースルート理解出来ました。
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odamaki
at 2012-03-25 20:45
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トラさん、こんばんは。今日迷い沢行ってきました!
箕輪山は気圧の谷の通過で風ビュービューとアイスバーンでしたが 北斜面あたりから風も止み最高の雪質でかつて無い程の山スキーの滑りを楽しむ事が出来ました。 樹林帯の霧氷もとっても綺麗でした~^^!
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torasan-819 at 2012-03-25 21:54
odamakiさん
おっ!滑ってきましたね迷沢。 良かったですね~雪が良くて何よりでした。 でも驚きですね、この時期まで雪質最高の滑りが楽しめるとは。 今日は天気が良かったと思うのですが、昨日降った雪がそれほど重くなかったのでしょう。 この時期の迷沢は「あり」なんですね。
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yossy1904 at 2012-03-26 23:43
鉄山西尾根は毎年滑ってますが、今年はとうとう行かずじまいでした。
でもいまだに雪質が良いなら、まだチャンスはありそうですね・・。
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torasan-819 at 2012-03-27 08:05
yossy1904さん
まだ滑れそうですよ鉄山西尾根。 有休取って今日にも行きたいくらいです(^。=) とにかくチャンスを逃さない、チャンスは作る、チャンスは見つけるでやらないとです。 ワタクシ4月からは仕事の担当が変わり山行回数がかなり減りそうです(泣)
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odamaki
at 2012-03-29 23:40
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torasan-819 at 2012-03-30 07:47
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