2012年 07月 30日
美渓の大滝沢を楽しむ ~ 2012年7月28日
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山域山名   吾妻山・阿武隈川松川流域前川支流 大滝沢
山行期間   2012年7月28日(土)
山行形態   沢登り
天候      晴れ
参加者    4名(L:河○さん・小○さん・マロ7さん・トラ山)
行程      滑川橋(8:55)~F1(9:08)~大滝(9:38-9:55)~巻き終了(10:28)~ネコノ沢出合(10:51)~ホラガイ沢出合(11:20)~
         ヒョングリ滝(11:47)~吊橋(12:56)~桶木沢出合(13:20)~登山道(13:29-13:47)~滑川温泉(14:55)
行動時間   6時間
移動距離   9.2km (GPS計測)
累積標高差 ±760m (GPS計測)
装備      日帰り沢装備(ロープ30m×1)
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7月8日の沢登り教室では、前日の雨による増水のため、大滝沢をいくらも遡行しないうちに撤退となった。中途半端に終わったこともあり、参加者からも再チャレンジしたいとの声があり、河○さんと自分の都合があった28日に遡行することにした。大滝沢は美渓だ。大きく雄大でそれでいて優美な大滝と、明るく見事なナメが美しい。しかも、大滝以外はいずれも直登か小さく巻ける滝ばかりで、この前のように増水でもしない限り、初級者でも楽しめる沢だ。東北地方は26日にやっと梅雨が明けたと思ったら、いきなり猛暑がやってきた。こんな時はやはり、稜線歩きより沢登りが最高だ。今日のメンバーは自分を含めて会から3人と、沢登り教室にも参加したマロ7さんの4人。マロ7さんは沢登り自体がこれで3回目となる。他の沢登り教室参加者の皆さんは、都合が合わず参加できなかったのが残念。





                         沢登り教室の時とは打って変わって穏やかな水量
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                         あっさりとF1に到達
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                         右岸からアプローチ
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                         スリップしないよう慎重に
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橋の上から見た大滝沢は、8日の水量から見れば1/5いや1/10とも思えるほど少ない。しかしこれが平常時の水量なのだ。初っぱなからへつりに苦労し、お助けロープを出したところが、嘘のように簡単に歩けてしまう。沢登り教室の時は濁流を見て撤退したF1(15m)に、難なく到達した。このF1、以前はいずれも左岸からアプローチしたのだが、今日は何となく右岸からアプローチしたくなった。左壁を少し登ってバンドをへつるようにトラバースし、滝身に入るところがちょっと微妙だが、腕を伸ばせばホールドがあるので落ち着いて体重移動すればフリーで大丈夫だ。ここには残置シュリンゲがあったが、古いものなのであてにしない方がいいだろう。その後は滝の左を登るが、フリクションはあるのでスリップしないよう注意してそのまま直登する。マロ7さんはと思ったが、問題なく登っていくのを見てひと安心。

                         2段5m
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                         ナメが続く
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                         4mナメ滝
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                         2m幅広滝
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                         トイ状5m滝
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                         2m滝
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                         今日の大滝
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                         俺の若い頃はこうでああで…
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F1の上からは沢幅が広くなり、平坦なナメが続く。きらきらと流れる水流に周囲の緑が映え、明るく美しい渓相となる。沢幅一杯の2m滝やナメの小滝が続き、いずれにも釜がある。ほどなく大滝に到着。増水時に見た大迫力の姿とは違って、スダレ状に岩肌を伝い流れる水が涼しげで優しい。大滝の前には7~8人の若者達がいて、米沢の高校山岳部だった。少し戻って右岸の道から大滝沢を巻く。もっと小さく巻くことも可能だが、今回は安全確実な道を選ぶ。

                         大滝落ち口に人が見えた
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                         落ち口で遊ぶ若者
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大滝展望台まで登る途中で大滝を見ると、落ち口に2人見えた。大滝を登ったのだろうかと思ったが、下から登っている姿は見なかった。大滝は登ろうと思えば登れる(自分は無理だが)。福島登高会でもだいぶ前に夏と冬に登っている人がいる。最近では岳人に成瀬陽一さんの記録が載っていた。それにしても見ているこっちの方が怖くなる。大滝展望台からさらに7分ほど登ると、登山道から右手のヤブに入り、沢へと下るルートがある。踏み跡程度ではっきりとした道ではないので、入り口にある白のボロいテープ(奥に赤シュリンゲもあり)を見落とさないようにしたい。急斜面を慎重に下り沢に降り立つ。沢を少し戻って落ち口に近寄ると、大滝の落ち口のすぐ上に、もう一つ10m滝があり、その下で若者が数人(後で4人と判明)遊んでいるのが見えた。どうも大滝を登ったのではなく、上から落ち口へ降りたようだ。彼らが歩いているすぐ先は切れ落ちている。スリップしたら100mのダイブだ。ロープ確保しなければあんなところへは行けない、いや確保しても行きたくない。我々おっさんパーティーは冒険はせず、遡行を続けることにする。※安易なマネは禁物。滝の落ち口での事故は多い。

                         8m滝は左右どちらでも登れる
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                         5m滝を右岸から巻く
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                         中央凹の2m滝
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                         左からネコノ沢が合わせる
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すぐにある8m滝を河○さんと小○さんは水流左を登るが、自分は右から登りシャワーを浴びてみる。自分の登れる範囲で自在に遊べる滝は楽しい。次の5m滝は堰堤のように、滝も両岸も立っていて直登は困難。廊下のようにも見える淵を泳いで左壁に取り付けそうだが、ここは無難に手前から右岸を登り巻く。その上はまたナメが続く。乾燥すれば肌色に近く、濡れれば黄土色から赤褐色の岩が明るい沢を演出する。沢幅一杯にまるで削ったかのように平坦な沢床には、なぜ自然にこんな形状になるのだろうと感嘆するしかない。中央が凹んでいる2m滝そして小滝を越えると、左からネコノ沢が6m滝で合わせる。ここで小休止。大滝の落ち口にいた4人パーティーが追いついてきた。その他にも2人パーティーがいて、先行したりされたり相前後しながらの遡行となる。暑いので意味もなく泳ぐと、マロ7さんもノって泳いでくれるから楽しい。

                         ホラガイ沢が右から合わせる
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                         3m斜滝
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                         ナメ滝6m
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                         幅広6m滝
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                         ヒョングリの滝8m
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ナメとゴーロの沢を歩き、右からホラガイ沢を合わせる。3m斜滝、大きな釜のある6mナメ滝と続く。次の沢幅いっぱいに水を落とす6m滝には、先行パーティーが取り付いていた。見ていると登るラインがいろいろあって面白い。自分は倒木を利用して取り付くと、細かい凸凹を拾いそのまま直登。次の6m滝を左から越え、小滝を過ぎるとヒョングリの滝が見えた。4人パーティーが取り付いていたが、この滝は中段から上が難しい。見ているとリーダーらしき1人が登ることができた。しかし、自分には難しく感じるし、スリップしたときのリスクがあるので左から巻く。

                         6m滝
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                         12m直瀑
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次の釜のある6m滝を右から巻くと、すぐ直瀑12mが見える。ここも3年前に登ったはずなのだが、なぜかあまり記憶がない。右壁の傾斜が少し寝ているし、スタンス・ホールドも十分あるので、フリーでの直登はさほど難しくない。2人パーティーもそのまま登っていった。しかし、高さがあるので念のためロープを出すことにした。河○さんがロープを引いてトップで登り、マロ7さんが初のプルージックで確保しながら続く。全員難なく登ることが出来た。

                         3m滝
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                         7m滝
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12m滝を越えると連瀑帯になる。3m滝を越え、次の釜のある7m滝は、水流左に穴がある面白い形状だ。右岸からのへつりがちょっと微妙だが、会の3人は通過。マロ7さんはへつらず泳いで滝に取り付くというので、先行した自分がお助けひもで引く。キンコウカの咲く乾いた岩の上で昼食休憩すると、マロ7さんのザックからは色々な食べ物が出てくるのが面白い。

                         朽ちたコンクリート堰堤
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                         頭上には古い吊り橋
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                         巨岩の間を縫って登る
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                         トロッコの車輪
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                         桶木沢
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小滝をいくつか越えていくと、コンクリートの堰堤が現れる。かなり古く形も崩れているので、ともすれば見落としてしまうかもしれない。前方頭上には、これもまた古い吊り橋が架かっている。これらの遺構は1970年に閉山した滑川鉱山のものだ。その当時、良質の鉄鉱石を産出し、峠駅から八幡製鉄所へと送り出していたのだという。沢には大岩が重なるようになり、巨岩の間を登っていくマロ7さんが、まるでこびとのように見える。しばらく大岩帯が続くが、1340mで二俣に出会う。右が本流だが、今日はここで左の桶木沢に入る。沢水の温度が明らかに違い、桶木沢の方が冷たい。二俣から10分とかからず、沢を横切る登山道に到達し遡行終了。あとは所々にトロッコのレールが残る細い道を、滑川温泉へと下るだけだ。

沢登りは3回目となるマロ7さんにも、今日の大滝沢は十分堪能してもらえただろう。もちろん自分達も楽しむことができた。滝を巻くか巻かないかにもよるが、ロープは念のため30mを持参したい。真夏にシャワーを浴び釜で泳ぎながら、ワイワイと楽しく遡行するには最適の沢であろう。この夏お勧めの1本である。
マロ7さんの記録

                         ルート図 ( 登り:赤 下り:青 )
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by torasan-819 | 2012-07-30 21:50 | 沢登り | Comments(20)
Commented by maro4070 at 2012-08-02 06:42
沢登りは3回目で十分に堪能いたしました。
これ以上のレベルの沢はもっと研鑽を積まないとね。
へつらずお助けロープで泳いで滝に取り付いたところは次回克服しないとね。落ちるの見えていたから楽な方を選びました。(^^;)思い出に残る沢登りでした。登高会の皆さん有り難うございました。
大滝沢リベンジ・一人代表マロ7(^_^)
Commented by torasan-819 at 2012-08-02 12:39
maro4070さん
良い日に良い沢に登れました。
大滝沢は癒やし系ですが、変化に富んでいて楽しめますね。
この夏にもう1回は沢登りしましょう!
Commented by Mt_racco at 2012-08-02 16:59 x
こんにちは。レポ拝見しました。
非常に爽やかなれど、スリリングな沢旅だったようですね!
参戦出来なかったのが悔やまれます。

さて、代表選手のマロ7さんの活躍を見るにつけ3回目でそこまで登れるんだ!と勇気が出て来ました。
次回は、私も気合いを入れてイグかな~(^_^;)
Commented by torasan-819 at 2012-08-02 19:56
Mt_raccoさん
大滝沢は期待を裏切らない素晴らしい沢です。
増水してもね(^_-)-☆(笑)
お2人なら大滝沢を存分に楽しめると思いますよ。
是非是非レッツ遡行 ノ(・・)/ソレー
Commented by utinopetika2 at 2012-08-02 21:09
ワイワイと楽しく遡行・・・大切ですね。
こんどこそ行きますぞ!!!
ま、今年は無理ですけど・・・(泣)。
Commented by yossy1904 at 2012-08-02 22:54
明るくていい沢ですね。
夏にぴったり!
ところでトロッコの車輪、最初バーベルかと思いました。
オリンピックの見すぎです。
Commented by odamaki at 2012-08-02 23:45 x
前回の教室の時と打って変わって癒しの沢でしたね。
初めて沢の素晴らしさを味わったのはこんな大滝沢でした。
今回は参加出来なくて残念でしたがまた機会がありましたらどうぞよろしくお願いします(=⌒ー⌒=)
Commented by torasan-819 at 2012-08-03 07:20
utinopetika2さん
沢は逃げませんから(笑)
来年行きませう。
Commented by torasan-819 at 2012-08-03 07:22
yossy1904さん
年に1度は行きたくなる良い沢です。
機会があればバーベルを見に行きましょう!
Commented by torasan-819 at 2012-08-03 07:24
odamakiさん
沢はこの表情の変化もいいんですよね。
また癒しの沢を企画しますので参加ください。
Commented by byujyakunandesu at 2012-08-03 08:06 x
ほんとだぁ~、前日に入ってたんですね。
沢屋の世界は狭いですね、次の日の日曜日は合わせて、6組ほど入渓していました。
沢専の山岳会よりは普通の山岳会の方の入渓が多いでしょうからね。
でも、暑い日には来たくなりますよね。
Commented by lc4adv at 2012-08-03 12:51
こんな綺麗な沢が近くにあったとは。
濁流の前回、同じ沢に思えないですね。
次回こそは行きますぞ。
Commented by torasan-819 at 2012-08-03 21:02
byujyakunandesuさん
土曜日は知ってるだけで5パーティー入ってました。
やはり夏は人気の沢ですね。
大滝沢には沢専の山岳会はあまり来ないでしょう。
機会を作ってホラガイ沢も遡行して見ようと思います。
しばらくは土曜日の山行が続きます。
Commented by torasan-819 at 2012-08-03 21:05
lc4advさん
そうなんです近いんです。
ましてやlc4advさんのところからは近いですよね。
沢は表情の変化がいいですね。
季節で天候で水量で同じ沢でも様々な表情を見せてくれます。
タイミングが合えば一緒に沢登りしましょう。
Commented by sharizaka at 2012-08-05 09:34 x
暑い時の沢登りは気持ちよさそうですね。
でも私は怖くて未だに挑戦できません・・・・・。
Commented by torasan-819 at 2012-08-05 11:31
sharizakaさん
沢登りやりたいときは声をかけてくださいね。
ワタクシもカヌーに興味はあるのですが、沈したらと考えると怖いです(^^ゞ
Commented by Toby at 2012-08-06 09:59 x
いやぁ涼やか\(^O^)/
気持ちよさそうだなぁ。
ワタクシは奥方が水嫌いなので、当分は灼熱の夏山で遊ぶことになりそうですが…
Commented by torasan-819 at 2012-08-11 13:41
Tobyさん
遅レスですみません。
ちょっと留守して北海道で涼んできました\(^^)/
山登りが出来なかったのが残念ですが。
灼熱の稜線も良いと思いますよ~爽やかに汗をかけるし。
沢登りは着ているものとか用具が沢臭くなってしまうのが玉にキズ(笑)
Commented by NON at 2012-08-18 15:48 x
美しいナメと滝、明るい沢ですね「大滝沢」行きたい沢リストに載せました(. .)φメモメモ

Commented by torasan-819 at 2012-08-20 21:28
NONさん
ここは一度は登ってみるべきですよ。
条件の良いときに遡行できれば最高です♪
大滝を登ろうとさえしなければ、易しい癒しの沢といえるでしょう。


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