2013年 04月 21日
月山 品倉尾根を下る ~ 2013年4月20日
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今月は何かと忙しく、先月30日に行って以来、山スキーに行けない状態が続いていた。やっとこの週末、3週間ぶりに山スキーに行くことにしたが、ナマステさんが月山の計画をしていたので、またまたお世話になることにした。この時期になると、山スキーのエリアも徐々に限られてくる。月山エリアにも多くのスキーヤーとボーダーが詰めかけることだろう。今回は月山エリアの中でもメジャーな姥ヶ岳や湯殿山ではなく、品倉尾根を滑る計画だ。しかも尾根をそのまま辿るのではなく、ナマステさんなりにひと捻りがあるという。自分も以前から品倉尾根には関心があったが、デポ車の問題もあり実行できないでいたので、どんなツアーとなるのか期待して当日を迎えた。
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 山域山名   月山 品倉山(1,210.9m)
 山行期間   2013年4月20日(土)
 山行形態   山スキー
 天候      曇り時々晴れ
 参加者    8人(L:ナマステさん・加○さん・高○さん・後○さん・odamakiさん・KIYOさん・sharizakaさん・トラ山)
 行程      白石5:50=湯殿山スキー場7:50=姥沢駐車場8:20-8:35~リフト下駅8:50-9:00=リフト上駅9:15-9:29~
          柴灯森10:15-10:32~下降地点11:16~品倉尾根(休憩)12:06-12:34~下降地点13:51-14:01~
          湯殿山スキー場14:51
 行動時間   5時間22分 (リフト上駅~湯殿山スキー場)
 移動距離   10.6km (計測:GPS10m毎)
 累積標高差 +507m -1,475m (計測:GPS10m毎)
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                         冬に戻った姥沢
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                         右前方に基礎だけとなった姥沢小屋が見える
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20日の天気予報は曇り時々晴れで、まあまあかと思ったが月山に近づいてくると上はガスがかかっている。湯殿山スキー場で皆と合流。デポ車2台を置き、自分の車に人間7人とその分のスキーとボードにザックを詰め込み、姥沢駐車場へと国道112号をとって返す。積載力のあるワゴンはこんな時に助かる。徐々にガスが下がってきたような感じで、雪まで舞ってきた。姥沢駐車場に登り、待っていたsharizakaさんと合流。これで今日のパーティー8人が揃った。月山は見えず辺りの景色はまさに冬。駐車場からリフト下駅まで歩く途中、基礎だけとなった姥沢小屋跡が目に入る。今年1月に風のため全壊したという。

                         リフト上駅
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                         姥ヶ岳へと登る人達
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                         今回の企画者ナマステさんを先頭に姥ヶ岳東斜面をトラバース
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                         ガスの中を柴灯森から品倉尾根へ向かう
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                         加○さんが見えてきた品倉尾根を観察する
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リフト下駅で登山届を出し、9時より運転開始したばかりのリフトに乗る。15分ほどでリフト下駅に着く。スキーにシールを貼っているうちにも、次々にリフトから人が降りてくる。思ったよりガスは濃くなく、時折ガスが晴れると朝日連峰などの遠望も利く。しかし月山の山頂方向はやはりガスの中。姥ヶ岳へと続々と登る人々に混じり、我々も歩きだす。ボーダーのKIYOさんはもちろんスノーシューだ。45分ほどで柴灯森に到着するが、ガスでこれから下るべき尾根はまったく見えない。コンパスとGPSで尾根の方向は分かるが、何も見えない細尾根に飛び込むのはさすがに躊躇する。シールを貼ったままゆっくり下ろうかという意見もあったが、シールの引っかかりを嫌い剥がすことにする。一瞬ガスが薄れて品倉尾根が見えた。よしっとばかりに方向を見定め下り始める。細尾根を時折ガリガリいわせて滑っていくと、ガスは徐々に薄れて辺りの景色も見えてきた。

                         1619m峰への登り
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                         歩いてきた金姥コルから柴灯森の眺め
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                         ボーダーのKIYOさん
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                         1619m峰から北尾根へと下る
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1619m峰までは緩やかなアップダウンがある。ボードはこんな場所が苦手のようで大変そうだ。1619m峰で尾根は分かれて濁沢の源頭となる。そのまま素直に北西に下るのが品倉北尾根だ。天候はすっかり回復し、高曇りながら庄内平野から日本海が見渡せる。朝日の山塊も一望だが、鳥海山は残念ながら雲の中だった。月山も湯殿山もこちら側から眺めると、いつもとは違い新鮮な感じがする。それにしても魅力的な斜面ばかりで、どこもかしこも滑ることが出来そうで、おいでおいでをされているように見える。

                         濁沢へと滑り込む
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                         ボードのKIYOさん
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                         固いバーンに新雪が薄く乗っている
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                         品倉北尾根から濁沢への滑降ライン
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                         濁沢左岸を品倉尾根へと登る
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斜面を一段滑り降りたところでナマステさんを待っていると、ナマステさんが左手の斜面に入っていった。えっここから?と思ったが、リーダーに従い濁沢の右岸斜面を覗き込んだ。かなりの急斜面で、ガリガリのバーンに新雪が薄く乗っている。下降するにはかなり手強い斜面だ。加○さんが様子を見ながら下り始めたので後を追う。横滑りにジャンプターンで難所をしのぎ、後は思い切ってシュプールを刻み濁沢に滑り込んだ。後のメンバーも果敢に滑ってくる。途中で高○さんが15mほど落ちたが、全員が無事沢に降り立った。振り返ってみると、あえて狭くて厳しいラインを滑ったように見える。ちょっとしたエクストリームラインだ。後でナマステさんに聞くと、下降地点が手前過ぎたとのこと。今度は濁沢の左岸をトラバースし、途中でシールを付けて品倉尾根に登り返す。尾根に登ったところで昼食休憩。南に姥ヶ岳と湯殿山を眺めながらの贅沢なランチだ。山頂や斜面には、蟻かゴマ粒のような多くのスキーヤー達が取り付いている。先ほど我々が下ってきた品倉北尾根には、20人ほどの大パーティーが前後して2つも下ってきたのが見える。今日の品倉北尾根は大賑わいのようだ。

                         1386m峰
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                         品倉尾根はアップダウンを繰り返す
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                         品倉山が見えてきた
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                         1281m峰への登り
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                         品倉山への細尾根
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品倉尾根の下降といっても、実際の品倉山はまだまだ先になる。そこまではアップダウンのある細尾根、雪稜歩きとなるので、シールを貼ったまま辿っていく。とりあえずは目の前の1386m峰だ。左側の雪庇に注意しながら登っていく。自分がトップだったが、後続がなかなか来ない。やっと見えて理由がわかった。ボーダーのKIYOさんが、新雪で隠れたクラックに首まで落ちてしまったという。我々はスキーなのでクラックと平行にならない限り落ちはしないが、ワカンやスノーシューは落ちてしまう。2度落ちたということで、結局これ以上の雪稜歩きは危険となり、KIYOさんと付き添いの加○さん・高○さんの3人で濁沢に降りることとなった。先行していた我々5人は、このまま先へ進むことにする。尾根の一部はヤブになっていたり、雪庇のうねりもあったりで歩きにくい所もある。そんなときは思い切って右手の斜面をトラバースする。1281m峰の先は、ナイフリッジとまではいかないが左右が急斜面の稜線だ。

                         湯殿山の北西斜面
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                         平坦な品倉山(山頂はもう少し先)
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                         眼下に広がるオープンバーン
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                         odamakiさんが飛び込む
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                         テレマークのsharizakaさん
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                         大ベテランの後○さん
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                         自分
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やがて平坦な尾根になり、右手に素晴らしいオープンバーンが見えてきた。品倉山ピーク手前の北斜面だ。ここまでの苦労はこの斜面を滑るためにあったのだと思える、ワクワクするような斜面だ。滑る前に素晴らしい360度の大展望を堪能する。地元の後○さんが見える山々の説明をしてくれた。さて滑降だ。シールを剥がしてワックスを塗り込む。ナマステさんが滑り込みその後に続く。雪は湿雪で重く腐り始めていたが、何しろ平均斜度35度はあろうかという斜面なので、快適に飛ばすことができる。とはいえ自分は2度ほど転倒してしまったが、それもまた楽しく愉快だ。見上げれば白く輝く斜面にあるのは我々のシュプールだけ。自己満足なのだろうが、まさに至福のひとときを味わう。

                         湯殿山スキー場トップにて
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濁沢はどこかで口を開けているらしく、先行者のトレースは左岸をトラバースしている。我々もそのトレースに従い下降していくと、先に下りた3人が途中で待っていて無事合流。緩斜面を流して営業終了したゲレンデを一滑りすると、湯殿山スキー場の駐車場に到着した。デポ車2台で姥沢駐車場に戻ると、本日のツアーも無事終了。

今回はナマステさんならではのルート取りだった。もちろん山スキールートとしては、品倉北尾根が一般的であり、アップダウンもなく滑降を楽しめる。しかしそれに飽きたらず、濁沢両岸の滑降と雪稜歩きもプラスしたところが独創的であり面白い。これまで誰かは滑ったり辿ったりしているのかもしれないが、記録として知り得なければ無いのと同じだ。いずれにしても、山を見て地形を見て雪を見て、可能なルートやラインを考え繋いでゆくことこそ、山スキーの醍醐味といえるのではないだろうか。ルート集や他人の記録をなぞるだけでなく、こんな創造的な山スキーに大きな魅力を感じる。この機会を与えてくれたナマステさんに感謝である。

                         GPSトラック
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by torasan-819 | 2013-04-21 19:26 | 山スキー | Comments(18)
Commented by mt.racco at 2013-04-23 07:41 x
GWには何回か北尾根に行ったことはありますが、濁り沢に降りたり、品倉山には登ったことがないので興味深く拝見しました。
ちょうど、今年のGWには月山を予定してますので、いつもとは違う品倉ルートも検討しようと思います。
Commented by Toby at 2013-04-23 13:44 x
楽しそうだなぁ。
品倉は車2台ないとやりづらいのでなかなか計画できないんですよねぇ。うらやましい。
今度連れてってください<(_ _)>
Commented by torasan-819 at 2013-04-23 19:26
mt.raccoさん
今回はちょっとマニアックなルート取りでした。
でも濁沢や品倉尾根を下から登ったりする方もいますから、まだ我々はマシかと(笑)
登ったり下りたりとダイナミックな山岳スキーを堪能したい方は、是非どうぞという感じですね。
北尾根から濁沢に下りて、そのまま濁沢を滑るのもありですよ。
Commented by torasan-819 at 2013-04-23 19:30
Tobyさん
とある方が湯殿山スキー場から品倉尾根を登り、ぐるっと品倉北尾根を湯殿山スキー場に下りました。
つい先月のことです。
やる気があればいろいろ工夫して、単独でもデポ車が無くてもやれますよ。
肘折コースを滑りたいのですが、もう来シーズンかな?
一緒に行きませう(^。=)
Commented by ranger3yuji at 2013-04-23 21:50
すごいですね。
品倉山も行ってみたいです。
Commented by utinopetika2 at 2013-04-23 22:07
ただただ眺めております。
w(゚o゚)w OHH!
Commented by sharizaka at 2013-04-23 22:19 x
お疲れ様でした。なかなか充実したツアーでしたね。
確かに湯殿山スキー場からの周回?ならソロでもできるかもしれませんね。
そろそろGWの予定が悩ましくなってきました。天気次第ですけどね。
鳥海山はぜひヨロシクお願いします!
Commented by torasan-819 at 2013-04-24 07:11
ranger3yujiさん
品倉山は道がないので積雪期限定ですが、素晴らしい展望が楽しめますね。
貴殿の足であれば月山往復も可能かと思います。
今年は積雪が多いのでまだ歩けますよ。
Commented by torasan-819 at 2013-04-24 07:50
utinopetika2さん
湯殿山スキー場から品倉山頂ならスノーシューでもお勧めです。
山頂近くはちょっと急斜面ですが、大展望が味わえますよ。
Commented by torasan-819 at 2013-04-24 07:53
sharizakaさん
あちこちネットで見ましたが、今回のようなラインは見当たりませんでした。
でも濁川を登下降している記録はありました。
湯殿山スキー場からの周回は、超人的な体力で有名な方が3/17にやっているんです。
今年のGWは細切れで、計画が難しく悩んでいます。
いずれにしても鳥海山には行かねば(笑)
Commented by マナステ at 2013-04-24 19:42 x
ポードはアップダウンが不得意、
そのさいたる、離森、本道寺コースを彼はスキー組以上のパワーで
こなしてました、参りました、
Commented by torasan-819 at 2013-04-24 21:16
ナマステさん
ボードのKIYOさんはやはり若さでしょう。
ナマステさんのお歳になってもボードでガンガンはどうでしょうか。
それにしても品倉尾根から中2日で、平日休んでまで行く彼のパワーには脱帽です。
遊び人と言われているワタクシ以上に遊び人ですね(笑)
ところでナマステさんの名前が↑マナステさんになっていますが、改名でしょうか(。)ホヨ?
Commented by tom at 2013-04-24 23:00 x
1281ピークと品倉山頂の間はえらい細尾根でしたが、スキーとは。
我々が行った時も濁沢から北斜面の沢コースを品倉山頂まで登っていったトレースがありました。いやあ脱帽です。
Commented by KIYO at 2013-04-24 23:23 x
先日はありがとうございました!
そしてお騒がせいたしましたm( )m
品倉周辺、あたり一面そそられる斜面だらけで発狂しそうでした。
僕は若さでごまかしてますが、いつも皆さんのパワーに圧倒されっぱなしです(笑)
今後ともよろしくお願いいたします!!
Commented by torasan-819 at 2013-04-24 23:47
tomさん
そちらのパーティーが登ったのは3/17ですね。
その時のスキーのトレースはこの方です↓
http://yamayama.warabimochi.net/130317sina.html
上にも書きましたがとんでもない体力の方で、普通の人ではないです(^_^;
でもねスキーを履くとなぜか急斜面でも行けそうに思えてくるんですよホント。
Commented by torasan-819 at 2013-04-24 23:54
KIYOさん
ボードの方と一緒に行動したのは初めてでした。
なんかボードとスキーは違う世界かなと思ってましたが、実は同じですね(笑)
しかも火曜日は本道寺ルートとは、こちらこそ圧倒されますってば!
夏は冬の体力作りに普通に山も登っているのでいかが?
Commented by NON at 2013-04-26 17:05 x
いいな~皆様楽しそう
雄大な風景の中を颯爽と滑るお姿カッコイイわ~羨ましい

訳あって今シーズンのスキーは終わり、GW鳥海山の予定キャンセルです。
Commented by torasan-819 at 2013-04-27 19:02
NONさん
暖かいこの時期に是非お出でください。
と思ったら山スキーシーズン終了ですか?なして(。)ホヨ?
まだ1ヶ月残ってますよ~
沢登りに切り替えかな…


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