2014年 04月 15日
月山から本道寺までロングルートを辿る ~ 2014年4月12日
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月山は裾野を広く東西南北に延ばしているが、その尾根筋がスキーツアーのコースになっている。東の肘折コース、西の品倉尾根コース、南の本道寺コース、北の北月山コースである。最長は肘折コースで、その延長は21kmにもなるが、次に長いのが本道寺コースの18kmである。自分は本道寺コース以外については滑った(品倉尾根は変則コースだったが)ことがあるので、本道寺コースの機会をうかがっていた。そんなところに加○さんより本道寺の話しがあったので、さっそく乗せてもらうことにした。
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 山域山名   月山
 山行期間   2014年4月12日(土)
 山行形態   山スキー
 天候      晴
 参加者    6名(L:加◯さん・◯樹さん・sharizakaさん・藤◯さん・和◯さん・トラ山)
 行程      リフト上駅8:35~牛首9:32~トラバース~滑降開始10:48-~急斜面11:04~清川小屋分岐付近11:09~
          休憩11:12-11:39~1,250mピーク13:14-13:32~岩根沢分岐13:38~本道寺登山口16:43
 行動時間   8時間8分
 移動距離   18.1km (GPS計測)
 累積標高差 +990m -2,160m (GPS計測)
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                         今日がオープンの月山スキー場
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                         これでもかと言うほどの積雪量
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                         姥ヶ岳東斜面をトラバース
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                         アイスバーンの通過はヒヤヒヤもの
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本道寺の湯殿山神社で前日に移動していた和○さんと合流。車をデポして姥沢に向かう。志津温泉を過ぎ雪の回廊を登って姥沢に到着。今日は月山スキー場のオープン日とあって賑わっているが、駐車場にはまだまだ余裕がある。西川山岳会の大パーティーもいて、どうやら毎年恒例の肘折ルートへ行くらしい。スキーを担いでリフト下駅へと歩く。青空だが上空の雲の流れは速く、風の強さが予想される。消費税分値上がりしたリフト(580円)に乗り上駅へ。早くも姥ヶ岳の中腹まで登っている人も見える。我々もシールを貼って歩き出す。雪面はアイスバーンに薄く雪が乗っている状態で、トラバースでは時折板がずれる。牛首まで来ると風が当たるようになるが、月山としてはまだまだそよ風程度か。急登が始まると月山名物のスーパーアイスバーン。ある程度予想はしていたが、想定以上にガチガチのアイスバーンを目の前にして、はたして登り切れるのかと一抹の不安がよぎる。他のパーティーはと見れば、スキーアイゼンでも無理とばかりにツボ足+アイゼンに履き替えている。我々は2名がスキーアイゼンだが、自分を含めた4名はスキーアイゼンを持ってきていない。リーダーにしてからがそうなのだから、月山の強風に磨かれたスーパーアイスバーンを舐めていると言われても仕方ないが、とにかく無いものはない。当然大きくトラバースすることとなり、滑落の恐れにビビリながら、緊張の30分間を耐えて無事全員登りきった。後で聞くと撤退したパーティーもいたという。

                         広い尾根を滑り出す
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                         左下方に清川行人小屋
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                         急斜面を滑り降りる
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                         素晴らしい天然ゲレンデ
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                         こんな尾根が続く
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                          左から巻いたが真っ直ぐ登ってもよかった
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                          トラバースして雪庇の切れ目から再び尾根に乗る
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                         ご機嫌なsharizakaさん
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アイスバーンの処理にだいぶ時間がかかったので、山頂を踏むのは諦めて先に進むことにする。尾根に出ると風が叩きつける。標高は1900m程で気温はマイナス3.5度。しばらくシールを付けたまま広い尾根を下る。今日は視界があるが、無ければコンパスとGPSに首っ引きになるだろう。前方にはこれから辿ることとなる尾根が延々と続いている。少し風が弱くなったのでシールを剥がした。大雪城を滑っていくと、左手下に清川行人小屋が見えた。急斜面を滑り降り標高1360mで休憩。ここまで降りると風は気にならない程度になった。
                          1,278m標高点より
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                         雪庇下をトラバース
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                         1,237mピークは左から巻いたが…
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                          月山が遠くなってきた
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                         1,250mピーク
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                         まだまだ続く尾根
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ここから先は延々と尾根を辿って歩く。滑る場面はあまり無く、尾根のアップダウンとトラバースに小ピークの巻きを繰り返す。登りがあってもシールをいちいち貼らずに、階段登高や斜登高などでしのぎ、それ以上はツボ足で登る。アップダウンをなるべく少なくするには、いかに効率的なトラバースが出来るかだが、大きな雪庇に阻まれて思うに任せないことも多い。1,278mピークは左から巻こうとして失敗し戻る。続く1,237mピークは苦労して左から巻いたが、ここは夏道どおりの右からが正解だろう。1,250mピークへの登りでは足どりが重く感じた。細かいアップダウンとトラバースの繰り返しが、思ったより足の疲労となっているようだ。休憩して後半に備える。

                         岩根沢分岐手前のトラバース
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                          小さなピークが続く
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                         雪庇の崩落が目立ってきた
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                          急斜面のトラバース                         
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                          左から巻けずに戻って右から巻く
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                          見ている方が緊張する 
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1,250mピークから下りると岩根沢分岐となる。小さなピークが波のように繰り返し続くが、左をトラバースして進む。標高が下がると気温も高くなり、雪庇の崩落が目立つようになったので、より注意しながら通過する。尾根の雪庇はあちこちに大きなクラックが入り、斜面からずり落ち複雑な形状となっている。時にはだましだましクラックを渡り、時には雪の消えたヤブの中を進む。いずれ崩壊するであろう雪庇の上を歩くのは緊張する。それはまだ先のことだろうとは思っても何の保証もないのだ。

                         972mピークを右から巻く
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                         勘違いからミスルート
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                         972mピークに登り地形図を見る
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                         正しい尾根は滑りやすかった
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                          最後の雪庇を滑る
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972mピークは夏道どおりに右から巻くと尾根に出た。この尾根は支尾根だったのだが、正しい尾根と思い込みそのまま下降してしまった。雪庇にクラックが多く、やむを得ずヤブを歩いて下ったのでうんざりしていたところ、和○さんがルートミスに気づきストップをかけた。和○さんが気付かなかったらどこまで下っていたことやら。70~80m登り返して972mピークに立ち、あらためて地形図を見直して納得。ここでのタイムロスは30分弱だった。気を取り直して正しい尾根を滑る。滑りやすい尾根で最後に少しだけ楽しむことが出来た。

                         反射板が見えた
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                          杉林に入ったり疎林を滑ったり
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                         最後の最後で雪が途切れた
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                          本道寺の湯殿山神社に到着                         
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最後の雪庇を降りると目印になる反射板が見えた。左手の杉林の方へ下っていくと、やがて林道らしき道形と合わせた。道なりに滑っていくと湯殿山神社の裏手に出たので、途切れがちの雪を拾うと神社横までスキーで降りることができた。板を外して駐車場までの残りわずかな距離を歩くと、長かったツアーも終了となった。所要時間はルートミスなどもあり、8時間以上と想定よりかなりオーバーしてしまった。ピークの巻き方、雪庇のトラバース処理などが未熟だったように思うが、これはとにかく経験を重ねるしかないだろう。このコース終盤にメンバーがいみじくも言っていた、「今日は旅をしたなあ」と。まさしくそうであった。本道寺コースは歩いてまた歩いて「山旅」を楽しむコースであった。

                         GPSトラック ( 登り:赤 下り:青 )
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                         画像撮影ポイント(前半部)
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                         画像撮影ポイント(後半部)
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by torasan-819 | 2014-04-15 02:09 | 山スキー | Comments(6)
Commented by KIYO at 2014-04-17 02:29 x
あぁぁ本道寺だ…歩いたなぁ…
昨年の自分を思い出しながら読んだら、やっぱり疲れました(笑)
延々尾根の尾根祭り、ここはスキーが似合いますねf(^^;
Commented by torasan-819 at 2014-04-17 02:37
KIYOさん
ボードで滑った…いや歩いた?というのが信じられないほどの長い尾根でした。
後にも先にもKIYOさんだけですよボーダーは。
さてそろそろ鳥海や飯豊を考えましょうかね(^_-)-☆
Commented by yossy1904 at 2014-04-18 00:19
氷の月山を越えましたか・・、凄いですね。
この日、翌週の清川行人小屋ツアーの下見に行きましたが、牛首から撤退しました。
予定の山行もGW明けに延期・・。
まったく軟弱者です。
Commented by torasan-819 at 2014-04-18 00:24
yossy1904さん
カリカリでしたからね。我々も脳裏を撤退の文字がよぎりました。
結局はアイゼン無しで頑張ってしまいましたが、いつ滑落しても不思議ではありませんでした(^◇^;)
今週末は清川行人小屋ツアーですか!楽しそうですね~(^。=)
Commented by sharizaka at 2014-04-18 10:12 x
トラ山さん、ホントにお疲れ様でした。ここは東北屈指のロングコースですね。
月山稜線への登高は久しぶりに滑落の恐怖を覚えましたが・・・・。
なかなか大変なコースですが味があって良かったです。
この記録は本道寺コースの最も詳細なガイドかもしれませんね。
Commented by torasan-819 at 2014-04-18 17:53
sharizakaさん
アイスバーンのトラバースは緊張感たっぷりでした(笑)
他のパーティ-では滑落した人もいたようですし(^◇^;)
なかなか本道寺コースの良さがわかる人は少ないかも知れませんが、おっしゃるとおり味わい深いコースでした。
また行きたいですね。


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