2014年 06月 06日
山域山名 飯豊山 梅花皮岳(2,000m) 北股岳(2,024.9m) 山行期間 2014年6月4日(水) 山行形態 山スキー 天候 快晴 参加者 2名(L:トラ山・KIYOちゃん) 行程 駐車場5:09~温身平5:27~靴デポ地点(700m)6:31-6:49~石転ビノ出合7:13-7:20~梅花皮小屋9:50-10:23~北股岳10:48~ 左俣滑降11:05~石転び沢(1650m)11:15-11:27~梅花皮小屋11:53-12:20~梅花皮岳12:49-13:04~ホン石転び沢滑降13:19~ ホン石転び沢出合13:35~石転ビノ出合13:43~靴デポ地点13:48-14:06~温身平15:13~駐車場15:32 行動時間 10時間23分 移動距離 約19.7km (参考値) 累積標高差 約±2,450m (参考値) 途中の雪渓は4日間で驚くほど小さくなっていた。この分では今日狙っているホン石転び沢の状況が心配になってくる。 梅花皮岳山頂直下の雪は横にクラックが入っていて、5/31に滑ったEVA父さんや6/1に滑った○樹さんは横に逃げて降りた。 しかし、この分では今日はどんな具合になっているかわからない。とにかく登ってから判断するしかない。 同じ場所の5月31日の状況 4日前にスキーで歩き始めた梶川出合下は、雪渓の崩落を心配していたが見たところ大きな変化は無い。 何とか大丈夫だろうとここから雪渓に乗ることにしたが、いつ崩壊するかもわからないのでしばらくはお互い離れて歩くことにする。 梶川出合 あちこちで雪渓が口を開けている 緑が濃くなってきた石転ビノ出合 大きな変化はなさそうな石転び沢 KIYOちゃんは登るのが好きという変種のボーダー 雪渓の幅一杯に土や小石が散乱しているのは、両岸の雪が崩壊して土や石を巻き込み流れ落ちたのだ。 やっと茶色地帯を抜ける ホン石転び沢出合 左岸の比較的新しい土砂流出跡 左岸の北俣沢 稜線への最後の急斜面にKIYOちゃんはスノーシューを外してボードブーツに12本爪のアイゼンを装着した。 自分はスキーを担いでツボ足となっただけだが、雪面が緩んでいるのでスキーブーツならキックステップで登れるのだ。 石転び沢は落石に注意が必要だ。両岸に注意しているのだが、キツイ登りでつい下を向いてしまう。 と、突然2人の間を左岸から30~40センチの平たい落石が、音も無く縦に回転しながら横切ったので驚いた。 梅花皮小屋に到着しひと息つく。スタートしてから4時間40分ほどかかった。速くはないが遅くもないタイム。 北俣岳へと登る。条件(斜面の状態と体力と時間)が整えば北俣沢を滑るつもりでいたのだ。 KIYOちゃんの体力も十分なようなので、北俣岳の山頂を目指して登り始める。 北俣岳山頂よりこれから滑る斜面を観察 尾根道から北俣沢左俣の雪渓に降りる 斜面をじっくり念を入れてチェックする 45度の吸い込まれそうな斜面 まずは自分がドロップ 続いてKIYOちゃん 大きなクラックが発生している。もちろん落ちたらただでは済まないので慎重にクリアーする。 雪は少し固くて凸凹もあるが、まずまずの斜面で滑りやすかった。 登り返しが大変なので途中からトラバースして石転び沢に合わせる。 石転び沢を200m登り返して乾杯。 次はホン石転び沢を滑るために梅花皮岳へ登る。 梅花皮岳より北股岳を眺める。 先ほど滑った北俣沢左俣をズーム。 梅花皮岳山頂直下からのホン石転び沢はかなり厳しい状況。 4日前のEVA父さんの画像と比較すると融け具合が分かる。 昨年6月1日の状況 雪が切れているので山頂部からのトラバースは諦める 時間をかけてじっくり観察し滑降ラインを探す 結局、山頂より少し戻って雪渓上部に乗ることにした。深いクラックになっている部分もあり、落ちないよう慎重に動く。 この辺りまで降りれば滑降体勢に入れる。 ドロップして落ちるに任せる。 上部を過ぎると一気に斜面が広がる まったくもって素晴らしい斜面だ この斜面を二人占めである ここを滑ったボーダーは何人いるのだろう ホン石転び沢の標高差800m近い滑降を終えて石転び沢に合わせる 快晴の青空の下、まさしく「THE DAY」とも言うべき素晴らしい1日であった。その後も結局、駐車場まで誰にも会うことはなかった。平日とはいえ、まさに我々2人の石転び沢であったのだ。今回は北股沢とホン石転び沢の2本と少々欲張ってみたが、思ったより縦溝も少なく快適な滑降となった。ただし、今回のホン石転び沢の梅花皮岳直下は、いつブロック崩壊してもおかしくない状況であり、決して人に勧められることではない。しかしそれでも、リスクを計り、自分の体力気力と現地の状況を天秤にかけ、見えたひとつのラインを繋いだときの充実感は何物にも代えようがないのも事実なのだ。さて、終わりよければすべて良し。今回の良い印象と良いイメージのまま、これにて今期の板納めとしよう。 ※追記 この山行の1週間後くらいと思っていた梅雨入りだが、東北南部はなんとこの飯豊の翌日の6月5日に梅雨入りとなった。結果的に山スキーのラストデイだったわけである。そういう意味でも出来過ぎの飯豊であった。 GPSトラック(先週に引き続き復路の記録がかなり乱れたのが不思議)
by torasan-819
| 2014-06-06 01:59
| 山スキー
|
Comments(12)
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加ト幹事長
at 2014-06-08 11:03
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いやはや・・
自由人にしか許されない飯豊でしたね。いや、気力と体力もなければか。 普通の人にはあきれるばかり、よゐこは見習うな!ってか。。
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torasan-819 at 2014-06-08 12:33
加ト幹事長さん
GWの代休がありましたので休むつもりではあったのですが、山スキーのラストデイに上手いことドンピシャでした。 自由人とは…不自由な中でも自由に発想するのが本当の自由人かなと思いますがいかが? とにかく「やる気」「本気」「勇気」「元気」ですかね(^0^)/ 「気」がなければ何も始まりません!
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EVA父さん
at 2014-06-08 12:45
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torasan-819 at 2014-06-08 13:57
EVA父さん
そうなんです最高の板納めでした。 身体の方は私もこの頃以前より…でも自然現象ですから仕方ないですね。 今できることを今目一杯やろうという考えで楽しみましょうo(^o^)o 私にとってはいつまでも目指せEVA父さんですから。 来シーズンはそちら方面にもお邪魔させてください! ではまた!
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madokau
at 2014-06-08 20:32
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マルイです。
もう永遠に滑り続けるのかと思ってました~ ふと気づけば沢教室まであと1ヶ月、スキーシーズンってほんとに長いんですね。 戦列を離れていると「やる気」も「元気」もなくなってくるようで、「早起きしなくていいって楽~」などと堕落したことを考えてしまいます。 我らが130歳コンビの大先輩を見習って、精進せねば。
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utinopetika2 at 2014-06-08 23:31
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torasan-819 at 2014-06-09 07:07
madokauさん
え、永遠に?私のオヤジギャグはいつも滑ってばかりですがなにか(笑) 昨年は11月から滑り始めたので、6ヶ月半のスキーシーズンでしたがたしかに長いですね。 もう次のシーズンの準備を始めなければなりません(^^ゞ 何の準備かっていうとやはり身体作りというか身体の維持ですね。 せっせと登って下って鍛えておくのです。 ところで心配したとおりやはり堕落してますね。 人間精進するのは大変ですが、落ちるのは簡単ですから。あ、山と同じですね(笑) 膝の故障はどうなんでしょうか?激しいアップダウンがなければ歩けるのではないのですか? 無理は禁物ですがユル山でも早朝に歩くと気持ちいいですよ~
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torasan-819 at 2014-06-09 07:10
utinopetika2さん
もうハクサンイチゲが咲き始めていますよ! 梅雨時は太平洋側は雨でも日本海側は曇り程度のことが多いので、登ってみる価値はあります。 昨日の日曜日も飯豊は曇りで花を見に登った人もいたようです。
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KIYO
at 2014-06-09 11:45
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「THE DAY」ありがとうございましたm(__)m
ホン石転びに北股、緊張感もありつつ滑りも登りも最高に楽しかったです(^^) そして五ヶ月経てばシーズンイン、すぐ来ちゃいますね~(笑)あれやこれや実現させるためにも準備しておかねば… とにもかくにもシーズンラストデイお疲れさまでした~!!
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torasan-819 at 2014-06-09 20:10
KIYOちゃん
いやいや楽しかったね(^^)v KIYOちゃんは体力付いたからね、その分登りも滑りも楽しめたんじゃないかな。 さて、55歳のおっさんがお付き合いできるのはこのあたりまで。 来シーズンからはこっちがお願いして連れて行ってもらうようになるでしょ。 そん時はヨロシクね(^。=)
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leviathan05 at 2014-06-21 19:28
気力も体力もありませんが・・・ またもや、楽しませていただきました。
4日後に続けて石転ビを登るとは、スゴイです。4時間40分、、、 すごいです。 ハイ! 青空と新緑と白い雪渓の広がりを見ていると山に登りたくなりますね。 北股岳に登る途中の振り返って見た大日岳の姿がとてもキレイで、見せていただいて嬉しく懐かしく思いました。 m(_ _)m 残雪の量から、今頃は多くの種類の花が咲き乱れているころだろうなぁ・・・ なんて想像?妄想?してしまいます。
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torasan-819 at 2014-06-22 08:28
leviathan05さん
そうなんですよね青空と雪渓のコントラスト! 山にいるだけで幸せと思える瞬間です。 大日岳がとても印象的で何度も眺めては何度も画像を撮りました。 でもなんと私は大日岳は未踏なんです。 今年は何としても歩きたいと思った次第です。 |
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