2014年 12月 18日
18日は不忘山(1705m)に登った。 午後から用事があるので昼までに帰宅しなければならない。 標高840mの白石スキー場駐車場に車を停める。 準備し登り始めたのは午前5時半頃。 ゲレンデの中を登ると楽なのだが、それはあまり好きではない。 早朝はゲレンデを均す作業の真っ最中で、機械が賑やかに動き回っている。 星空で月が出ているのだがそれでも林の中は真っ暗だ。 ヘッドライトの明かりを頼りに登る。 新雪が数十センチは積もったのだろう、ふかふかの雪が気持ちいい。 スノーシューでも20センチ以上沈み込む。 その沈み込みが徐々に足の負担になってきた。 30分も歩くと足が重くなってきた。 まずいな山頂はまだまだなのに。 周囲がようやく白み始めてきた。 ゲレンデの脇を回り込みリフトのトップに登った頃は疲労を感じていた。ちょうど朝日が昇ってくる。 ゲレンデトップからしばらくは勾配が緩くなる。明るくなった林の中を快調とはいえないペースで歩く。 雪がしまっていれば土の上を歩くより速いくらいなのだが。前方に見える不忘山がいつもより遠く高く見える。でも天気はどうだピーカンじゃないか。雲一つ無い不忘山に登れるのはなかなかないのだ。先月来たときはヤブで苦労し敗退したが、今日はヤブもかなり埋まっていて大丈夫だ。おそらく今日の不忘山一番乗りは自分だろう。見渡す限り人影もないし新しいトレースもない。しかしノントレースは疲れる。他人の踏み跡は沈み込みが少ないので楽なのだ。久しぶりに歩数を数えてしまった。100歩登ったら休もう、50歩登ったら休もうと自分に言い聞かせる。そうこうしているうちに山頂が徐々に近づいてくる。周りの景色も変わってきて右手には南屏風に水引入道と馬ノ神岳が見えてくる。南屏風の急な山肌に積もった雪は、布団のようにふんわりと柔らかいラインに見える。山頂が近くなると尾根の上の雪は少なくなりガリガリに凍ってくる。厳しい風と寒さがそうしてしまうのだ。南側の斜面は回り込み吹き上げる風により、雪がほとんど飛ばされているところもある。 やっと山頂に到着。午前9時も近い頃だった。自分としては今までで一番時間がかかったことになる。柔らかい雪を歩くのに時間がかかったのだが、これも経験だ。山頂からはちょっと霞がかった空気をとおして吾妻連峰や朝日連峰、遠くには飯豊連峰などの山々が見える。下界とは別世界の眺めに最高の気分だ。しかも今日はこの時期の不忘山にしては無風ともいえるほど風が弱い。しばし眺めを満喫して20分ほど滞在し、山頂を降りることにした。 急な斜面をトラバースすると、昨日のものと思えるトレースが所々うっすらと残っている。雪崩は大丈夫か?一瞬頭をよぎる。強風のせいで飛ばされ積雪深はそれほどでもない。雪は安定しているようなので一気に斜面をトラバースした。トラバースして東側に回り込んでからは30数度の斜面を一直線に下ってゆく。スキーならもっと早く下れるのだが、スノーシューでもなかなかどうして下りは速い。実はシリセード(お尻で滑り落ちること)も試したのだが、新雪ではこの勾配でも滑らないので駈け下りることにしたのだ。左手の登ってきた尾根を見ると、山スキーらしい男性が一人登っていた。これから山頂を目指すのであろう。下る途中ではもう一人山スキーの男性とすれ違った。 いつもなら下りは楽に感じるのだが今日はちょっと違う。何しろ雪が柔らかいので沈むのだ。下りはさらに体重が余計加わるから沈み込みも深くなる。30センチも沈むくらいで、そうなるとその分余計に足を上げ下げすることになり疲れる。でもこれがワカン(カンジキ)ならもっと沈むだろうし、山スキーでも大変だろう。逆にそんなバフバフの新雪でも歩けるのがスノーシューなのだ。でも野ウサギにはかなわない。今日は3回も野ウサギを見たが、野ウサギは新雪の上を飛ぶように走っていく。気持ちのいい林の中を抜け道路に出て11時20分頃に駐車場に帰り着いた。今日はバフバフの新雪に思いのほか手こずった。でも最高の天気の時に登れて良かったと思う。早起きしたかいがあるというものだ。さて急いで家に帰らねばと車に乗った。帰り道の途中で不忘山を見ると、早くも山頂のほうは雲がかかっていた。また来るよ不忘山。
by torasan-819
| 2014-12-18 18:48
| 山登りアーカイブス
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Comments(2)
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by
madokau
at 2014-12-18 20:59
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なかなかお出かけになれないようですね〜
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torasan-819 at 2014-12-18 21:40
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