2015年 04月 21日
県境稜線の栂峰を目指すも撤退 ~ 2015年4月19日
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栂峰は山形と福島の県境稜線、飯豊と吾妻連峰の中間にある山である。1990年発刊の「東北山スキー100コース」には、「点在するブナの大木と広い尾根。飯豊、朝日の大展望を眼前にしての滑降は実に素晴らしい」とある。山スキーを初めてほどなく、この文を目にしてから気になっていたのだが、なぜかこれまで栂峰に足が向かなかった。19日は当初鳥海山の中島台ルートを考えていたのだが、諸事情により行き先を変更することになった。ならばこの機会に栂峰に登ってみようと思った次第だ。


  山域山名   栂峰(1,541.3m)
  山行期間   2015年4月19日(日)
  山行形態   山スキー
  天候      晴れ
  参加者    2人(L:トラ山・◯樹)
  行程      小屋集落7:26~雪崩地点8:43-9:17~小屋集落9:47
  行動時間   2時間21分
  移動距離   6.8km (GPS計測)
  累積標高差   -





                         除雪終了点より歩きだす
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                         小沢で雪が切れる
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                         来週は厳しいだろう雪の細道
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                         何度もスキーを外す
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                         雪崩が林道を塞いでいた
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栂峰は山形県飯豊町の小屋集落から登る。小屋集落は10戸もない小さな集落であり、山間にひっそりと佇んでいる。集落南端の除雪終了点から歩きだす。このルートは林道歩きが長く、夏道の登山口まで4km以上ある。雪は十分あるが途中小沢が出ていたりで、何度かスキーを外した。予報では風が強く気温もあまり上がらないということだったが、ほぼ無風で照りつける太陽に汗が噴き出る。1時間20分ほど歩き、もう少しで林道終点だなと思ったところでそれが目に入ってきた。雪崩だ。右手の斜面を駆け下った雪崩が林道を埋め、左下の小屋川へ落ちている。

                         登って横断を試みる
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                         川へ流れ落ちている
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                         植林地の杉がなぎ倒されている
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                         太い杉もある
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                         上まで200m以上ありそうだ
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                         大きな雪のブロックがゴロゴロ
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このままは進めないということで、斜面を登って横断できそうなところを探すことにした。ところが登ってみて驚いた。かなり大きな雪崩だったのだ。自分がこれまで間近で目にした雪崩としては最大だ。雪崩れた斜面は広葉樹林と杉の植林地で、杉は直径40センチほどのものもあったが、雪崩でバタバタなぎ倒されていた。全層雪崩の破壊力のすさまじさは恐ろしい。大きなものは5メートルほどもある雪のブロックが、ゴロゴロ転がっている。見上げれば200m以上上から雪崩れているようで、かなり大規模な雪崩だったことが分かる。同行者の◯樹さんは本業が林業関係なのだが、杉の直径からすれば植えてから40~50年経っているだろうと言う。つまり、杉が植えられてからこれまでは、大きな雪崩がなかったということだ。成長した木のある樹林地だから大丈夫だとか、何10年も雪崩れたことのない場所だからとか、そういったことは何の保証にもならないということをあらためて思い知ることとなった。いったんは雪崩を横断しようとして50mほど進んだが、さらに雪崩の幅があるのを見て引き返すことにした。戦意喪失したのである。たとえここを横切ったとしても、この先で雪崩に遭遇しないとも限らない。リスクを冒してまで登ることはないのだ。来たときの半分以下の時間で除雪終了点まで戻った。

今年の山形の降雪量は、平年並み以上にあったように思える。しかしその反面、急激に雪解けが進んでいる感じがする。そのことが今回の斜面で雪崩を誘発した、要因のひとつかもしれないと思う。林道を歩いているときに運悪く、この雪崩が発生したらと思うとゾッとする。しかし、これほどの大雪崩がここで発生することを予測するのは、極めて困難なことのように思える。山に入らなければ雪崩にも遭わないで済むのだが。いずれにしても、考えさせられる出来事だった。

※翌日月曜日に何気なく知り合いのMt.Raccoさんのブログを見たところ、この雪崩のことが掲載されているではないか。4月12日に行って雪崩を見て撤退したのだという。ああ何というリサーチ不足。情けない。

                         雪崩地点地形図
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                         GPSトラック ( 登り:赤 下り:青 )

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by torasan-819 | 2015-04-21 00:03 | 山スキー | Comments(6)
Commented by sharizaka at 2015-04-21 04:59
巨大な雪崩ですね。怖い怖い・・・・。でもこの写真ってもしかして貴重なのでは。
中島台予定してたんですか。リベンジしたいと思ってますが、どこも雪解け早そうですね。今週末は天気良さそうなのでお出掛けしてきます。
Commented by mt.racco at 2015-04-21 21:49 x
一言声をかけていただければ、雪崩の事をご連絡したのに・・・。
残念です。
Commented by torasan-819 at 2015-04-21 22:19
sharizakaさん
やっぱり中島台だったかなと思いつつでした。栂峰はいつか登ろうとは思っていたのですが、まさかこんな時に登ってしまうとは(^◇^;)
今年は雪解けが早いので、お互い頑張って登って滑りましょう!
Commented by torasan-819 at 2015-04-21 22:22
Mt.Raccoさん
そちらの記事を見てガーンでした。まあこれも良い経験…にはならないかな(^◇^;)
また来年リトライします。Mt.Raccoさん家もご一緒しませんか?(笑)
Commented by Mt.Racco at 2015-04-22 12:21 x
小屋集落は、千葉県人にとって非常に遠くて時間を要する場所なんです。
去年は、月曜日に休暇を取って臨みました(苦笑)
実は、今年は土曜日の昼頃から入山して沢を渡った先の台地でテン泊。(夕方まで周辺で滑り放題。)翌日、山頂ピストンを予定していたんです。
来年もこのプランを考えているんですが、楽しそうな感じしませんか??
Commented by torasan-819 at 2015-04-22 18:16
Mt.Raccoさん
遠いですよね千葉からでは。不退転の決意がないと登れない山ですね。前日テント宴会も楽しそうです。
栂峰は3月ならアプローチも色々考えられるので、来年よろしくお願いします。


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