2019年 09月 14日
大行沢は天国のナメというフレーズでも知られた、関東圏からの遡行者も多い比較的メジャーな沢だ。しかし、自分の周りには意外に大行沢経験者が少ないようだ。そんなこともあり初心者可として募集したところ6人が集まった。5人は大行沢が初めてで1人はナメだけ歩いたことがあるという。初心者はゼロで初級以上のメンバー構成となった。大行沢だけで物足りない場合はカケス沢の北石橋を行程に加えることにしよう。 山域山名 二口山塊 大行沢・カケス沢 山行期間 2019年9月8日(日) 山行形態 沢登り 天候 曇り時々晴れ 参加者 7人(L:トラ山・W井・E藤・W部・М原・N山・F井) 行程 二口渓谷駐車場7:43~入渓7:44~ゴルジュ7:50~3m滝8:20~駒止の滝9:30~2段10m滝11:27~ カケス沢出合13:06~北石橋15:30~大行沢渡渉点16:17~駐車場18:17 行動時間 10時間34分 移動距離 11.5km 標高 最低点360m 最高点835m 装備 ロープ 30ⅿ×2 駐車場からすぐ入渓 ゴルジュの始まり始まり 残置があるので助かる へつり大会だ 良い練習になった 3m滝は左岸をへつる 大行沢はアプローチゼロで二口渓谷駐車場から下るとすぐ入渓できる。橋の下をくぐると程なくゴルジュとなる。今日は平水で通過に問題はないので楽しんでもらおう。入り口で早速ドボンする者がいたと思ったら自分もドボンでやれやれだ。難しいところには残置があるのでよほど雑に歩かなければドボンすることもない。ゴルジュ出口は釜のある3m滝になる。先行の2人パーティーが右岸のヘツリから登りロープを巻いているところだった。このパーティーはトレーニングの様子で左岸の残置も片付けていた。我々は左岸をМ原さんのリードでへつってもらうことにした。М原さんとは初めて一緒になるがゴルジュのへつりを見て初級者ではないと分かったのだ。М原さんは左岸をへつって滝を登ると、特に指示しなくてもハーケンで支点を取り後続を片がらみで確保した。経験十分の人のようだ。今日は楽できるかもしれない。ゴルジュ入り口から3m滝を全員が越えるまで1時間20分ほど要した。 駒止の滝6m 巨岩帯になる 岩を乗り越えていく 水線通しに進む 京渕沢の梯子滝 やっぱりやりたくなる 2段10m滝下段は左壁から 2段10m滝上段は右壁から 駒止の滝は右岸から登る。やがて巨岩帯となり大岩の隙間を抜けよじ登り越えていく。迂回すればいいところもあえて水線通しにトライするなど皆さん積極的である。途中で支沢の京渕沢に寄り道してみた。出合から少し登ると梯子滝があり25mの高さから落ちる飛沫を浴びてみる。本流に戻るとまたしばらく巨岩帯が続き2段10m滝が現れる。下段は左壁を斜上し上段は右壁を登るがちょっと滑る。なお、上段は平水であれば左壁を登ることもできる。 ナメが始まる 絵になる男たち? ちょっと退屈 カケス沢右俣最初の4m滝 3m滝は直登と高巻きに分かれる 2段7m滝は右岸を高巻き やがてナメが続くようになる。いわゆる「天国のナメ」である。ブナ林の中を流れる穏やかナメは素晴らしい。しかし、今日の男衆は今ひとつパッとしないようだ。やはりアトラクションが必要なようで、ナメ歩きもそこそこにカケス沢に入ることにした。カケス沢はすぐ二俣になり北石橋のあるのは右俣である。最初の4m滝は緩いので容易。次の3m滝は右壁の直登組と左岸巻きの組に分かれて越える。2段7m滝は左岸を直登できるし右岸を小さく巻くこともできる。今回は右岸の巻きに入るがトップが落ち口へのトラバースに踏んぎれない。ならば高巻くことにしようと踏み跡を追ってさらに登ったが草付きのトラバースが意外に悪い。自分とF井さんは抜けて沢に降りたが、後続はさらに登って支点を求め懸垂下降で降りてきた。このため2段7m滝を越えるのに30分以上要した。次回は左岸の直登にしよう。 微妙なヘツリの小滝 開脚で越える 4m滝 北石橋が現れた 見事な天然の石の橋 参加の皆さん 登山道で大行沢に戻る 表コースを下山する 次の2m滝はホールドの細かい右壁のヘツリが微妙だ。お助けが必要になることもあるが今日のメンバーは全員クリアだ。すぐのチョックストーン小滝は突っ張り開脚で越えるが中高年にはちと辛い。4m滝は右壁を登れるがホールドが細かい。直上は容易だが落ち口へのトラバースが嫌らしい。N山さんにリードしてもらいロープを張ったが、全員通過には40分以上要した。小滝をいくつか越え沢が左右に曲がると北石橋が現れた。近づくとその大きさがわかる。この自然の造形の妙はどうだ。初めて見るメンバーから感嘆の声が上がる。沢はナメ滝で石橋を潜り抜けている。急勾配でスリップしそうだが意外に登ることができるのだ。上流で沢装備を解いてひと息入れた。北石橋からは踏み跡程度の登山道を登りブナ林になると道も明瞭になった。大行沢まで下り渡渉すると左岸の登山道で下山する。時間的にヘッデンも覚悟したが何とか使わずに駐車場に到着。大行沢出合からカケス沢の北石橋までと盛りだくさんな1日が終わった。 GPSトラック ( 登り:赤 下り:青 )
by torasan-819
| 2019-09-14 15:07
| 沢登り
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Comments(2)
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tabilogue2 at 2019-09-22 19:44
愉しめましたか?w たまに ヘツリの練習もいいもんでしょ?
2段滝の下段ですが 皆さんは(平水なので)左から行ったようですが、増水時対策で右から上がることも必要です。 増水時は下段を左から登っても、上段滝右へ亘るのが 水圧モロでとても困難。足をすくわれイワナの餌になってしまいますw
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torasan-819 at 2019-09-23 01:32
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