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2016年 03月 25日
山岳会における遭難事故対応とは
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自分は山岳会に入っている。福島登高会という小ぢんまりとした山岳会で、沢登りと山スキーを中心とした登山活動を行っている。自分がこの山岳会の扉を7年前に叩いたのは沢登りをやりたかったからだ。それ以来、沢登りと山スキーにどっぷりとはまっている。
さて、登山活動をしているかぎり誰しも事故と無縁ではない。最大限の注意をしていたとしても、リスクをゼロには出来ない。幸いこの6年間は会の中で大きな事故は無かった。1度だけ予期せぬビバークになったメンバーがいたが、翌日自力下山した程度である。
会では月1回、会員に向けてニュースを発行している。この3月のニュースに、会長が「遭難事故の対応について」という文を掲載した。この1~2年で増えた新入会員に向けてのものだが、事故対応の考え方が分かりやすくまとめられている。会長の了承が得られたので、その文をここに掲載したい。



= 遭難事故の対応について =

今年に入って猫魔スキー場から雄国沼へ迷い込んだり、西大巓から滑降中に現在地がわからず救助要請したりと、私たちの近くでも道迷いによる遭難事故が相次いだ。大事には至らなかったものの、GPSを持っていながら迷うという信じられない遭難事故であった。また猫魔スキー場の事故に関してはガイド2名が同行していたと聞く。まさか基本的な読図ができなかったとは疑いたくない。

GPSが普及するまでは、道迷い(コースミス)遭難が多くを占めていた。私たちの山行管理、特に下山報告を受ける担当者にとって会員から下山報告があるまで緊張がとけなかった時代もある。今では多くの会員がGPSを持ち、携帯電話でも現在地を知ることができるので、道迷いによる遭難事故は大きく減少した。また携帯電話の普及により、行動の遅れやケガなどのアクシデントがあっても電話さえ繋がれば会に連絡できるし、担当者もそれらに応じて対応が出来るようになった。一晩ビバークする技術は日頃の合宿などの訓練で身についているので、当事者が焦って動き回り体力を使い果たさなければ心配することもないので、携帯電話の威力はすごい。

もし、ケガや死亡事故があって携帯電話が繋がらなければ、当然リーダーは伝令を出して会との連絡を取るように努める。下山報告が無い事象としては、(1)単独山行で何らかのアクシデントがあった。複数のパーティであれば、(2)パーティ全員が雪崩に巻き込まれた。(3)携帯電話が繋がらない場所でケガ人を置いて伝令を出せない状態にある。④大きな山域で相当距離を移動しても携帯電話が繋がらない。などの場合であると考えられる。

下山報告が無い場合の山行管理側の行動としては、捜索に携われるメンバーを招集し、当該パーティのトレースを追うことからはじまる。それでも発見できない場合に家族と相談し警察へ捜索願いを出すことになる。難易度の高い山行で、その流域や山域に入れるだけの力量を持つメンバーがいない場合は、計画書に記載された時刻に警察へ捜索依頼することになる。会員は、それを理解したうえで計画書を作成する必要がある。その現場に入れるだけのメンバーが会にいなければ、いくら山岳会であろうが未組織の登山者と同じことしかできないのである。会員を育てること、リーダーの層を厚くすることは山岳会にとって大切なことである。

山行管理担当は事故の連絡を受けたら、自分たちで対処が出来るのであればメンバーを招集し装備を準備して、遅くとも翌朝には救助を開始できるようにする。もし対処できなかったり、事故者の生命が脅かされるようであれば警察への救助依頼、必要によっては救助ヘリの要請も躊躇する必要はない。どの方法が会員にとって最善の方法なのか担当者は常に考えておくことが必要だ。また無理に1人で判断しないで周りの会員に相談し、協力しながら対応することも忘れてはならない。



by torasan-819 | 2016-03-25 12:30 | | Comments(0)
2016年 03月 18日
栂峰のブナ林を滑る ~ 2016年3月13日
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栂峰は山形県と福島県の県境にあり、山頂で喜多方市と飯豊町と米沢市が接する。飯豊連峰と吾妻連峰の中間に位置し、数は少ないが残雪期に両連峰を縦走して繋ぐパーティーもいるようだ。栂峰という山名は山頂部がツガ(栂)に覆われているからと思われるが、実際に生えているのはツガによく似たオオシラビソである。オオシラビソは吾妻には多いが飯豊には見られない樹木で、栂峰の位置的な特徴が植生にも現れているようだ。栂峰には昨年4月に登ろうとしたが、雪崩跡に遭遇してすごすごと撤退したということがあった。今年は雪が少ないことも考え、この時期ならまだ大丈夫だろうと登ることにした。


  山域山名   栂峰(1,541.3m) ※1490m峰まで
  山行期間   2016年3月13日(日)
  山行形態   山スキー
  天候      晴れ時々曇り
  参加者    2人(L:トラ山・◯樹)
  行程      小屋集落8:50~林道終点10:21-10:32~1,102m標高点11:57~1,402m標高点13:05~1,490m峰13:28-13:44~
          1,402m標高点13:52~1,102m標高点下14:13~林道終点14:36~小屋集落15:23
  行動時間   6時間33分
  移動距離   15.6km (GPS計測)
  累積標高差 ±1,220m (GPS計測)



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by torasan-819 | 2016-03-18 07:04 | 山スキー | Comments(6)
2016年 03月 17日
五色温泉からのツアールートを辿る ~ 2016年3月12日
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現在でも吾妻山にはスキーツアールートがいくつもあるが、昔はさらに多くのルートが存在し、盛んに歩かれていたようだ。五色温泉から沼尻温泉までのルートもそのひとつで、全国的にも有名であったという。奥羽本線峠駅から五色温泉を起点として、青木小屋(現在の東海大緑樹山荘)~家形山(五色沼)~浄土平~幕川温泉~沼尻というようなルートであったようだ。あの百名山の深田久弥も昭和14年の1月に五色~沼尻間を歩いているという。しかし、今は時代も変わって歩く人もまれになり、ほとんど忘れ去られたルートであると言っていいだろう。しかし、埋もれさせてしまうのは惜しいということもあり、福島登高会では今でも時折歩いている。とはいえ五色から沼尻まで通して歩くのは長距離になるので、ルートの一部である五色温泉から家形山の間を主に歩いている。今回は五色温泉から家形山の手前にある東海大緑樹山荘を目指した。


  山域山名   吾妻山 五色~沼尻ツアールート(今回は五色温泉より蟹ヶ沢右俣まで)
  山行期間   2016年3月12日(土)
  山行形態   山スキー
  天候      曇り時々晴れ
  参加者    4人(L:和◯・鈴◯・◯井・トラ山)
  行程      五色温泉9:37~コル10:17~四郎右ェ門沢11:28~蟹ヶ沢右俣12:37-13:12~四郎右ェ門沢15:09~
          コル16:43~五色温泉16:55
  行動時間   7時間18分
  移動距離   8.9km (GPS計測)
  累積標高差 ±647m (GPS計測)



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by torasan-819 | 2016-03-17 06:00 | 山スキー | Comments(4)
2016年 03月 16日
板折れの考察
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3月5日の蔵王で折れた藤◯さんのスキー板。折れるなどと言うことは余り無いと思うのだが、折れる原因があった。現在のビンディングは付け替えたもので、以前のビンディングの取り付け穴が残っている。画像を見るとわかるが、ビンディングのすぐ前に穴が2つある。画像の右が折れた板だが、左の折れていない板も、既に折り目のようなシワが出来ているのがわかる。こちらの板もいずれ折れるだろうことが予測される。スキーには滑降中に板を曲げる力が働く。いわゆる応力というやつで、それが部材を曲げようとする働きの場合は曲げモーメントと言う。その曲げモーメントが最大になるのが、体重の乗るビンディングの先端と後端になる。その先端に取り付け穴があり、部材が一部欠損しているのだから弱点となっているはずだ。そこに繰り返し応力がかかると、いわば疲労骨折のようになりついには折れてしまったのだろう。付け替えたビンディングをもう数センチ前に取り付けていれば折れなかったかもしれない。山スキーはゲレンデ以上に板にストレスがかかるのかもしれない。いずれにしても折れてしまったのは事実だ。山スキーではそんな場合でも自分たちで対処しなければならないのだ。

by torasan-819 | 2016-03-16 23:07 | 山スキー | Comments(0)
2016年 03月 10日
蔵王・澄川源頭からの北屏風滑降 ~ 2016年3月5日
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前日に続き天気が良さそうな日曜日、地元である南蔵王の屏風岳東斜面の通称北屏風を滑ることにした。やはりシーズン中に1度は北屏風を滑らないと気が済まない。メンバーはいつもの藤◯さんにその友人の小◯さんも加わり3人パーティーだ。北屏風へのアプローチルートは定番の後烏帽子岳からではなく、すみかわスキー場から澄川源頭を登るという、いわば裏ルートとでも呼べそうな計画とした。ちなみに自分は後烏帽子岳からアプローチしたことは何故か1度も無い。


  山域山名   蔵王連峰 屏風岳(1,825m)※1,760mまで
  山行期間   2016年3月5日(土)
  山行形態   山スキー
  天候      晴れのち曇り
  参加者    3人(L:トラ山・藤◯・小◯)
  行程      すみかわスキー場8:42~井戸沢9:42~金吹沢10:53~澄川11:32~稜線(1760m)13:14-13:46~
          休憩14:24-14:45~秋山沢コース口15:42~神嶺林道デポ車16:15
  行動時間   7時間33分
  移動距離   15.4km (GPS計測)
  累積標高差 +1,003m -1,514m (GPS計測)



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by torasan-819 | 2016-03-10 23:39 | 山スキー | Comments(6)
2016年 03月 06日
大峠トンネルからの飯森山 ~ 2016年3月4日
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飯森山は飯豊連峰と吾妻連峰の間の福島県と山形県の県境稜線に位置し、古くからの信仰の山として「古飯豊」とも呼ばれている。また、ある本には白い飯を盛ったような山のように見え、飯盛山から転じて飯森山と呼ばれるようになったとの記述がある。とすれば積雪期の飯森山を眺めてのことだろう。夏に飯森山に登るには尾根コースと大桧沢からの沢コースがあり、尾根コースは往復8時間から10時間、沢コースは1泊を要する山頂の遠い山である。自分は2013年の沢合宿で初めて飯森山の山頂を踏んでいる。その飯森山を今回は山スキーで登ってみることにした。


  山域山名   飯森山(1,595.4m) 鉢伏山(1,576.2m)
  山行期間   2016年3月4日(金)
  山行形態   山スキー
  天候      快晴
  参加者    2人(L:トラ山・大◯) ※行程の8割はシミケン氏と同一行動
  行程      大峠トンネル8:00~1462m標高点11:07~鉢伏山11:40-12:08~飯森山12:57-13:22~鉢伏山14:08-14:18~
          ヤセ尾根14:40-14:51~大峠トンネル15:26
  行動時間   7時間26分
  移動距離   8.7km (GPS計測)
  累積標高差 ±1,325m (GPS計測)



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by torasan-819 | 2016-03-06 17:19 | 山スキー | Comments(8)
2016年 03月 06日
蔵王での雪洞山行 ~ 2016年2月27日・28日
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雪洞に泊まってみたいという三◯さん(utinopetika2さん)の企画で、蔵王の刈田峠で雪洞山行と相成った。そのきっかけとなったのは2年前の山行が原点らしい。三◯さんは2日前に深◯と川◯の3人で下見を実行。小屋にデポもしたというから用意周到である。雪洞は刈田峠避難小屋のすぐ近くに作る予定。参加人数も多いので、何かアクシデントがあっても対応可能にとのことだろう。


  山域山名   蔵王連峰 刈田峠
  山行期間   2016年2月27日(土)・28日(日)
  山行形態   山スキー
  天候      晴れ
  参加者    7人(L:三◯・深◯・川◯・◯樹・後◯・yoshiki・トラ山)
  行程      27日 すみかわスキー場12:00=ゲレンデトップ12:25-12:35~南蔵王縦走路口13:52~刈田峠避難小屋14:10
          28日 刈田峠避難小屋7:52~撤退8:35~南蔵王縦走路口9:32~すみかわスキー場10:44
  行動時間   27日 1時間35分 28日 2時間52分
  移動距離   未計測
  累積標高差 未計測



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by torasan-819 | 2016-03-06 10:28 | 山スキー | Comments(12)