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2010年 12月 23日
![]() これも入院中に読んだ本。私としては珍しく新刊を購入した。著者の服部文祥氏は「岳人」の編集部員だが「サバイバル登山」という食料を現地調達し、装備を極力廃したスタイルの登山を目指し実践している。現代の便利な用具などを持たず、食料は米と味噌だけを持って山に入るのだという。もちろんバーナーなど持たないから焚き火で調理する。岩魚や山菜はもちろん、ここ数年は狩猟もして鹿を捕って食べたりもしているようだ。山に入れば自給自足となるマタギのような山旅をして、より自然と向き合いたいという事なのだろうか。そんな氏が百年前の人々が実際に行った山旅を、同じような装備で歩いた記録が本書なのだ。 氏の言うところのサバイバル登山なるものについては色々な見方があるようだが、決して楽ではないこの山旅のスタイルを氏は楽しんでいる、いや追求しているといった方がいいかもしれない。本書の中では「黒部奥山廻りの失われた道」が面白かった。ウィキペディアによると「奥山廻り(おくやままわり)とは加賀藩が立山と白山の奥山での国境警備と、杉、欅、檜など重要な樹木7種(七木)の保全の為に組織した見分役である。これは十村分役の一つである山廻り役への加役または兼役として命じられたもので、独立した役名ではなく職名であり奥山廻り御用とも呼ばれる。」とされている。特に黒部奥山(立山の奥山)は軍事上の要点でもあり、奥山廻り御用のパーティが入山しての行動は長い時には20日間にも及び、大量の食糧などを携行し、決まった場所に小屋掛したり野宿などで夜を過ごし、渡渉できない場所では橋を掛けたりといった大変なものであったという。しかし困難な登山の間にも珍味である岩茸を採取したり岩魚を釣ったり兎や雷鳥を捕らえて料理している記録が残されている。明治3年に廃止されるまで奥山廻りは続けられたというが、今となっては道が定かでないところが多いようだ。氏は推測しながら当時の足跡を辿ろうとしてヤブをこぎ沢を渡るが、志水哲也氏の「大いなる山大いなる谷」にも出てきた沢と山もあり興味深かった。氏はタープで野宿しているが、当時は油紙が天幕がわりだったという。当時の人々は藩の重要な役目ゆえ心構えはまったく違うのであろうが、山や谷の眺めや夜見上げる星々は当時も今も変わらないであろう。そんな事を考えながら山懐深く入る山行もまた感慨深いものであろう。 ところで氏は情熱大陸という番組の取材山行中に滑落して大怪我を負っている。翌日に自力下山し顛末は岳人12月号で彼自身が語っていて興味深い。
by torasan-819
| 2010-12-23 11:04
| 山登り
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Comments(4)
情熱大陸は見ましたが、パートナーの重要性が改めて身にしみました。所詮遊び、これだけ世間が魔女狩りのごとく叩く今の世の中、一人だったらと思うとね。それより彼の子供達に感動しました、カブトムシを見つけたときのシーンに日本の未来は大丈夫かもって思いました。
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加ト幹事長さん
情熱大陸見たんですか。彼のような山行形態はなかなか周りが快く思わない時代です。 昔であれば救助なんて考えられなかったのが、現代は救助できるようになってしまったので社会がほっておかないという感じでしょうか。 ところでカブトムシを見つけたときのシーンとはどのような子供の反応だったんでしょうか。 あいにく情熱大陸を見てないんです私。
今時の子供が目を輝かせて「夢のような光景ですね~♪」などとカブトムシを見て言うでしょうか?(そもそも虫とりなんて親が連れて行かない限りしないよね)実は自分も約40年前、中央公園で夢のような光景を独り占めしたもんだからシンクロしたんですね。「これどうしたらいいの?」は私の台詞です(近くにいたおっちゃんに相談。もっていけなくらいうじゃうじゃいて、落ちていたパンの袋をよこされた)。今でもたまに夢であの日の信じられない光景を見るんです(爆)
都会にもカブトムシはいっぱいいる!つーことで。。
加ト幹事長さん
なるほど自分の少年時代の体験にオーバーラップしたんですか… 私の息子もカブトムシは買うものだと思いこみそうになって慌てて森に連れて行きました(笑) ところで山に行きたくてウズウズしています。 誘ってください(*^^*ゞ |
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