2013年 04月 14日
天気の良いこと確実のこの週末だが、2日間とも息子と付き合わねばならなくなった。本当ならどちらか1日でも月山か湯殿山へ出撃したかった。しかし、たまには子どもにかまってやらなければとの思いが、山への未練を断ち切らせた。とはいえ、先週も荒れ模様で強風のため山には行ってないので、今週も登れないのは精神衛生上よろしくない。なにせ山は、自分にとって最良の精神安定剤なのだから。しかも、来週まで3週間も山に登らないとなると、体が鈍ってしまいそうでそれもまた不安になる。いろいろ工夫すると、日曜日の朝のうちなら少し時間が取れそうだ。限られた時間の中で、近場で標高差のあるルートをということで、山スキーは諦めいつものごとく、南蔵王にトレーニングがてら早朝駆け登ってくることにした。 =========================================================================== 山域山名 蔵王連峰 不忘山(1,705m) 南屏風岳(1,810m) 山行期間 2013年4月14日(日) 山行形態 無雪期一般登山 天候 快晴 参加者 単独 行程 硯石登山口5:22~不忘山6:51~南屏風岳7:18-~7:26~不忘山7:43-7:50~硯石登山口8:37 行動時間 3時間15分 移動距離 約10.2km (図上計測) 累積標高差 約±1,215m (図上計測) =========================================================================== 硯石登山口 まだ早朝なので、硯石登山口には他の車は無い。水と行動食くらいしか入っていない小さなザックを背負う。山行というよりはトレランに近い装備だが、天候が荒れる心配はないし、スピード山行がリスクを軽減するという考えだ。今日の足元は登山靴ではなく長靴とした。様々な状況に対応でき足裏感覚も得られる長靴は、ある意味万能靴ともいえる。もちろん弱点もあるが、それでも自分は愛好者といえるほど長靴を履く。頭に捻り鉢巻きをすると5:22スタート。長靴に捻り鉢巻きのおっさんスタイルは、はた目からはどうあれ自分は気に入っている。 昨日のトレースが残る残雪 森林限界を越える この硯石コースは、不忘山頂までほぼ直登ともいえるようなアップダウンの無いコースだ。登り一辺倒の男気コースとして、自分が好きなコースのひとつだ。体がまだ覚醒していない感じなので、ペースを抑えて気味に登っていく。朝食もせず登り始めたので、歩きながらパンを半分食べる。しばらく登っても雪解けの早い今年は、残雪さえ見当たらない。急勾配でひと汗かくと、勾配の緩む標高1100m辺りから登山道が雪に覆われる。昨日のものらしい足跡があり、4・5人のパーティーだろうと推測。朝早いこともあり雪はまだ固くて歩きやすい。ダケカンバの森はまだ芽吹いていないが、もう少し経てば一斉に新芽を伸ばすことだろう。森林限界を過ぎザレ場に出ると、風当たりも日当たりも良い南斜面は雪が消える。 稜線を不忘山頂へ 不忘山頂 アイハギの峰から南屏風岳への稜線 不忘の碑を過ぎ稜線を歩くようになると、登山道に雪が積もっている。昨日降ったと思われる雪は、まだ気温が氷点下ということもありサラサラしている。不忘山頂を通過しアイハギの峰(1732m)とのコルへといったん下る。尾根道の窪に吹き溜まった雪が思いのほか深く、ズボズボと長靴が埋まるほどだ。効率が悪いので北斜面をトラバースするが、調子に乗ると滑落するので注意は必要。アイハギの峰から南屏風岳も新雪はあるものの、概ね歩きやすいが後半はやはり斜面をトラバース。南屏風の壁は、昨日の雪化粧で白く輝き美しい。 南屏風岳山頂 飯豊連峰~朝日連峰~月山のパノラマ まだ十分滑ることのできそうな南屏風の壁 不忘山へと戻る 南屏風岳から水引入道のパノラマ 7:18南屏風岳山頂到着。風は少しあるが、蔵王の稜線としてはそよ風の部類だ。今日は快晴で空気も澄んでいるので展望が利く。南から安達太良、吾妻、飯豊、朝日の各連峰と月山までの眺めをしばし楽しむ。今日は月山も賑わっていることだろう。南屏風の壁を観察すると、先月滑ったときよりは雪も解けブッシュも出ているが、思ったよりまだまだ滑ることができそうに見える。今年は雪の少なさと雪解けの速さから、もう無理だろうと思っていただけにちょっと意外ではあった。昨年は18日に滑っているのだから、例年ならばまだ大丈夫なのだ。ただし、今日のような新雪とクラスト斜面のまだらでは、けっして滑りやすくはないだろう。ザラメであれば滑ってみたいが、ここまでスキーを担ぎ上げる必要がある。コガ沢も見る限りでは埋まっているが、下流は行ってみなければわからない。 珍しい自画撮り 吾妻連峰が見える ダケカンバの森を駆ける 不忘山にとって返し、パンと水でエネルギー補給。展望と天気の良さに、滅多に撮らない自分画像などセルフで撮ってみる。下山は途中で雪の斜面になってからは、登山道から外れ気持ちよく雪面を駆け下る。いつもと違う景色が下に見えてきて、思ったより東へルートが外れてしまった事に気付き少々慌てる。残雪と笹ヤブをトラバースして登山道に復帰する。緩勾配となる終盤は気持ちよく走って8:37にゴール。登山口には他の登山者のものらしい2台の車があったが、すれ違わなかったのは自分が下山ルートを外れていたからだろう。春まだ浅い南蔵王だったが、これから本格的な春に向けて一斉に木々が芽吹く。木々の生命力が爆発するような山萌える季節は近い。 ※珍しいことに翌日月曜日筋肉痛となった。いつもは筋肉痛とは無縁の自分だが、しばらく山スキー三昧だったのが原因だろう。尾根歩きと山スキーでは使う筋肉が違うようだ。
by torasan-819
| 2013-04-14 20:19
| 山
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Comments(12)
日曜日は南蔵王だったんですね。私も先週登ってなかったので昨日は
姥ヶ岳ごときにヘバりました・・・・。 それにしてもコースタイムの早いこと。3時間ちょっとで南屏風往復って、走ったんですか(笑)?
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torasan-819 at 2013-04-15 22:00
こんばんは。
極短い時間も無駄にせずトレーニングを重ねているのですね・・・・やはり、ここまでストイックに山トレしないと1年中活躍できないのですね~ 私も若いころ南アの北岳~間の~塩見をトレラン的に縦走したことがあります・・・・でも、疲れちゃってもう2度しないかな~尊敬します。
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torasan-819 at 2013-04-16 07:04
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ナマステ
at 2013-04-16 07:05
x
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utinopetika2 at 2013-04-16 07:28
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ranger3yuji at 2013-04-16 08:13
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torasan-819 at 2013-04-16 17:56
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torasan-819 at 2013-04-16 18:03
utinopetika2さん
鉢巻と長靴は理にかなった登山スタイルです(笑) このコースは何度も登っているので、タイムが現在の体力の指標となるのです。 年齢的に体力低下が心配になってきましたが、コースタイムを見ると何とか維持している状況です。
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torasan-819 at 2013-04-16 18:09
ranger3yujiさん
このタイムが自分としては、あまり無理しない範囲での限度かなと思います。 この体力レベルであればそこそこの山に登れると思うので、なるべく長く維持しておきたいと思っています。 ranger3yujiさんも硯石コースとのことで嬉しいですね。
小さな隙間に山をねじこんでくるあたり、さすがです。頭がさがります。
ワタクシも二週間ぶりの姥ヶ岳に行きましたが、諸事情によりほんとにちょびっとだけで終わりにしてしまいました。ものたんなかったぁ。そろそろ鳥海あたりでたっぷり遊びたいです。
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torasan-819 at 2013-04-16 20:33
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