2014年 06月 03日
梅花皮荘の入口で通行止めとなっていた町道が、5月27日から飯豊山荘まで通行可能になった。アプローチが楽になったので、今シーズン初となる石転び沢に行くことにした。調べるといつも以上に雪が汚れているらしいが、考えても仕方がない。とにかく現地に行ってから決めることにして向かうことにした。飯豊山荘の先にある駐車場から歩き始める。メンバーは今シーズン数々の山行を伴にしている加○さんと○樹さんに加え、1年ぶりとなるKIYOちゃん、飯豊が初めての小○君の計5人。上は55歳から下は24歳までとかなりの年齢差グループ。前後にちらほら他の登山者もいるが、スキー&ボードを担いでいるのは我々だけだ。 山域山名 飯豊山 門内岳(1,887m) 山行期間 2014年5月31日(土) 山行形態 山スキー 天候 晴れ 参加者 5名(L:トラ山・加○さん・○樹さん・KIYOちゃん・小○君) 行程 駐車場6:06~温身平6:25~靴デポ地点(700m)7:39-7:58~石転ビノ出合8:22~門内岳10:50-11:54~巾着沢(1715mまで下降)~ 門内岳12:47~石転ビノ出合13:13~靴デポ地点13:21-13:39~温身平14:43~駐車場15:04 行動時間 8時間58分 移動距離 約18.3km (参考値) 累積標高差 約±2,030m (参考値) スタートして湯沢の橋を渡る 温身平からの梅花皮岳 下つぶて岩付近 ここだけ残っていた雪渓 「うまい水」でちょっとひと息つく 「婆マクレ」のトラバース 湯川の橋を渡り新緑の林道を歩いて温身平の看板まで来ると、梅花皮岳と石転び沢上部が見えてきた。林道を進み堰堤を越えると登山道となる。事前情報でわかってはいたが、行けども行けども土の道なのに驚く。今年は雪が少ないのか融けるのが早いのか、地竹原までの間で雪の上を歩いたのは1箇所10mほどしかなかった。 地竹原手前でも雪渓がすっかり消えていた いつもならこの辺りでスキーに乗るのだが 雪渓が現れたがまだ危なくて歩けない 雪渓に乗れたのは梶川出合のすぐ下 雪渓崩壊の時期も近い 雪渓の上を歩き始める いつもなら6月上旬でも地竹原の先からスキーで歩き始められるのだが、今年は雪渓が消えて雪代で増水した沢がゴウゴウと流れている。さらに夏道を辿るしかなく、結局雪渓に降り立ったのは梶川出合も近い標高700m辺りだった。各自長靴やトレッキングシューズからブーツに履き替える。3人はスキーでシール登高だが、ボーダー2名はスノーシューで歩く。雪渓の状況は例年とは違っていた。平坦なはずの雪渓が大きくうねっている。雪渓の融解が進んで変形し始めているようで、いずれ穴が空き崩壊するのだろう。用心のため分散して歩いてゆくが、登るにつれて雪渓は安定してきた。日射しは強く風も無いのでとにかく暑い。朝のうちだからか、あまりブヨが寄ってこないので助かる。 石転びの出合 石転び沢 門内沢 ボーダーの若者2人 左:加○さん50代 右:○樹さん40代 稜線に近づくにつれ斜度が増してくる 石転びの出合で左の石転び沢と右の門内沢の雪の状況を眺めると、石転び沢は下部で土砂が流れかなり汚れている。対して門内沢の雪はかなりきれいに見える。悩んだが今日は門内沢を登ることに決定する。出合から門内沢に進むと、思ったとおり落石も少なく歩きやすい。徐々に勾配が増してくると○樹さんがどんどん先行する。彼は先週、梅花皮荘から梅花皮小屋まで4時間半(飯豊山荘からは4時間)で登った脚力の持ち主。続いてボーダーの若者2人、50代の2人(自分と加○さん)とばらけていく。 最後の急斜面にかかる 加○さんと自分はシール登高を続ける 稜線に到着 上から見ると壁のような斜面 門内岳山頂の加○さん 手前から北俣岳、梅花皮岳、飯豊本山など 門内小屋 巾着沢へ滑り込む 稜線への最後で一番きつい急斜面は、○樹さんがスキーを担いでツボ足、若者2人はアイゼンとピッケル、50代はしつこくスキーで登る。門内岳山頂直下まで登り上げてひと息つく。今日の門内岳には我々が一番乗りのようだ。山頂に移動して飯豊連峰の素晴らしい眺めを楽しむ。風も穏やかで青空に白と緑の山々が映える。ポツポツと他の登山者も上がってきた。時間に余裕があるので、反対側の巾着沢を少し滑ってみることにする。傾斜がほど良くついつい160mも滑ってしまい、登り返しでまたひと汗かく。 ボード組が滑る急斜面 小○君 ○樹さん KIYOちゃん 加○さん たちまち稜線が遠くなる 石転びの出合にて 門内岳からの滑降は左右に幅広くラインが取れる。特に北俣岳への稜線は、どこからでも滑ることが出来るように思える。各自好きなラインでドロップする。ボーダー2人が滑った門内小屋左手の急斜面は固くてちょっと手こずったようだが、スキー組の山頂直下ラインは適度なザラメで快適な滑降が続く。登ってくる何人ものスキーヤーを横目に出合まで一気に滑り降りた。出合から見上げると、今日は門内沢の方がスキーヤーは多いようだ。 沢の雪渓はいずれ崩壊する その時がいつかは誰にもわからない 登山道脇のサンカヨウ 靴のデポ地点まで滑り降りると見覚えのある顔。昨年ホン石転び沢で遇ったEVA父さんだ。今日もホン石転び沢を滑ってきたのだという。もう少しで66歳とのことだが、何ともスーパーなお人である。登山道歩きでは盛大に汗をかき、ブヨにまとわりつかれながら下山した。帰りに泡ノ湯で汗を流すと、浴室からは眩しく輝く梅花皮岳が見えていた。 今年は沢の雪渓が、例年になく早く消えていたことに驚いた。石転びの出合から上では雪が少ないわけではないので、どういう加減によるものだろうか。いずれにしても、今回スキーで歩き始めた梶川出合の下での雪渓崩壊は、そう先のことではないだろう。昨年の11月から始まった山スキーシーズンも終わりのようだ。そろそろ板納めをするとしよう。 GPSトラック ※復路でトラックが大きく乱れた(原因不明)ので往路のみ表示
by torasan-819
| 2014-06-03 07:46
| 山スキー
|
Comments(8)
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EVA父さん
at 2014-06-04 19:11
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お疲れさまでした。
それにしても皆さん俊足ですね! これなら梅花皮岳往復7時間、納得です。 目指せ!三浦敬三さんなんですけど、年々年を重ねるごとに「へつり道」が辛くなってきてます。 あと何回位トラ山さんにお会いできることやら?
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torasan-819 at 2014-06-05 07:45
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NON
at 2014-06-05 11:24
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torasan-819 at 2014-06-05 18:23
NONさん
とにかく回数登っていれば誰でもそこそこ健脚になると思います。 山のトレーニングはとにかく山に足繁く行くことですね。 もうひとつ言えば、同じ山でも足に負荷をかけるプランにすると良いですよ。
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sharizaka at 2014-06-05 19:13
やっぱりみんなで登る山は絵になりますね。私は一人苦しい思いをしながらでしたけど・・・・。
今シーズンはこれで板納めになりそうです。また来シーズンまで体力を付けておきますのでヨロシクお願いします。
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torasan-819 at 2014-06-05 22:57
sharizakaさん
みんなでワイワイも、ひとりでストイックも、どちらも良いですね。 終わり良ければすべて良しということで、ワタクシも6/4で板納めとしました。 来シーズン、とはいっても6ヶ月もありませんがよろしくお願いします。 ところで体調不良はいかがでしょうか?
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leviathan05 at 2014-06-21 19:00
いや~たっぷり楽しませていただきました。 m(_ _)m
門内小屋、懐かしいです。 2重稜線や池塘付近には花が多く私には楽園のようでした。 写真から見て雪渓崩壊が速いようで少し恐怖を感じました。 えぇ、昔、崩壊させて川に落ちたことがあるので・・・
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torasan-819 at 2014-06-22 07:57
leviathan05さん
今年は梅花皮沢の雪渓崩壊が早いですね、もし落ちたら増水した沢に飲まれて… 雪渓崩壊は前兆もなく突然にドンときますから恐怖です。 leviathan05さんはご無事で何よりでした。 |
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