2015年 09月 16日
阿武隈川源流 甲子山・南沢 ~ 2015年9月13日
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13日は甲子山の南沢へ。阿武隈川源流の沢で、遡行距離は短いが登れる滝が多く、初級者のトレーニングにうってつけである。しかし、先日の台風18号の影響による大雨は去ったが、水量はまだ平水に戻ってはいないだろう。南沢の水位は直接わからないが、比較的近い場所の阿武隈川の水位状況をモニターしてみると、まだ増水が残っているもののだいぶ低下している。最終的には現地判断することにして、向かうことにした。参加者は今年から沢登りを始めたばかりの深◯さんと、沢登り歴数年で20本目ほどの羽◯さんの3人となった。


  山域山名   甲子山・南沢 (阿武隈川源流部支流)
  山行期間   2015年9月13日(日)
  山行形態   沢登り
  天候      曇り
  参加者    3人(L:トラ山・深◯・羽◯)
  行程      駐車地点8:12~南沢出合8:48~F1・8m8:53~二俣11:31~F9・30m11:58~奥の二俣13:12~
          山頂13:58-14:38~駐車地点15:39
  行動時間   7時間27分
  移動距離   6.4km (GPS計測)
  標高      最低地点940m 最高地点1,549m
  装備      日帰り沢装備(ロープ30m)






                         阿武隈川へ降る道
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                         甲子大橋の橋脚脇を通る
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                         阿武隈川本沢
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                         南沢出合
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国道289号の安心坂トンネルを抜けてすぐに左折し、甲子温泉大黒屋へ向かう道を下る。途中の道路脇に空きスペースがあり車を止める。沢支度をして出発。阿武隈川へと降りる道は入口部分だけ舗装で、奥が小さい広場になっている。そこから甲子大橋の橋脚脇を通り、阿武隈川の右岸を上流へと歩く。この辺だろうと沢に降りたが、どうも行き過ぎてしまったようだ。戻ってあらためて阿武隈川に降りる。後で確認すると、古い保安林看板先から右に下りる踏み跡があったらしいが、見落としてしまったようだ。南沢の出合は樹林で覆われ目立たない。すぐ上流にある一里沢に間違えて入るパーティーもいるので注意したい。駐車地点から南沢出合までは、間違わなければ20分とかからない道のりだろう。

                         F1・8m
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                         増水している
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                         2011年のF1
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                         右壁より登る
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遡行を始めるとほどなくF1・8mが現れる。4年前に遡行したときとは大違いで、盛大に水を落としている。まともに水流に入れば吹っ飛ばされるだろう。この滝は水流右を容易に登れるのだが、今日の状態ではまったく無理なのでロープを出すことにする。ビレイを羽○さんに頼んで自分がリードで登る。右壁下部を直上してランニングを取り、へつるように上部を登って立木に支点を取る。セカンドの深○さんにはマイクロアッセンダーを貸してあげた。フリクションノットのようにロープを滑らす必要がないので登攀に集中できる。ラストの羽○さんをビレイして登ってもらうとF1クリアだ。初っ端から良いトレーニングになったが、今日の南沢は時間がかかりそうである。

                         F2・6m
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                         右壁を直登
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                         3m滝をシャワーで
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                         F3・8m
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                         左岸を巻いて落ち口へ
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次の滝はF2・6m。4年前は左岸を巻いたが今日は右壁を登るつもりだ。岩は脆くホールドは細かいが、それほど難しくはない。青いシュリンゲの残置も借りて直登する。ここもロープを出して、F1と同じ手順で登ってもらう。F3・8mは右壁直登の記録がある。しかし、実際に登るとすればかなりしょっぱい登攀になるだろう。さっさと左岸にある踏み跡を追って巻くことにする。4年前は沢へ戻るのに懸垂下降となったのだが、今日は何のこともなく落ち口に小さく巻くことが出来た。

                         F4・6m
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                         残置支点
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                         F5・3m(以前は5m)
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                         2011年のF5
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                         左壁を登る
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                         2人の動きがシンクロしてきた
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F4・6mも右壁に古いシュリンゲの残置がある。ロープを出して右壁を登ると、滝の上に残置支点があり利用させてもらう。南沢は残置の数からも、入渓パーティーが多いことがうかがい知れる。ゴルジュとなり狭まって左に屈曲する小滝は、水量が多いためへつりにちょっと苦労して羽◯さんがドボンする。やがて滝が現れF5かと思ったが、高さは3mほどでこんなに低くはなかったはず。おかしいなと思いながらも一応記録を取る。さらにしばらく進むと見覚えのあるF6・10mが現れた。ということは先ほどの滝はやはりF5だったのだ。3mでは小滝で整理してしまいそうな高さだが、以前のフォールナンバーと合わせた方が比較しやすいのでF5として記録する。(後で調べるとF5はやはりあの3m弱の滝。他の記録の画像も調べて推察すると、2012年から2013年の間に岩クズが堆積して埋まり、滝が低くなってしまったようだ。)

                         F6・10m
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                         フリーで登る
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                         枝沢の滝と並列のF7
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                         F7・5m
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                         右壁を登る
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                         F8・6m
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F6・10mは見た目より傾斜が寝ている。水流右が容易だが、ちょっとヌメるので慎重に。すぐ1195mの二俣になり右俣へ。二俣から数分でF7・5m。左から合わせる枝沢とは狭い壁を挟み、並列の滝のようになる面白い地形だ。F7は右壁から直登が容易だが、途中でお助けを出す。F8・6mはナメ状の水流右を登る。

                         F9が見えてきた
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                         前衛の3m滝をへつる
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                         F9・30mを見上げる
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                         高度感があり緊張の登攀
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ゴルジュが左へ屈曲すると、この沢最大のF9・30mが現れる。豪快に水を飛ばしていて見応えがある。この滝は右岸から滝身に向かって斜上し、水流左の岩を直登できるが、下部斜面が浮き石だらけで落石が発生しやすい。2人に斜面から目を離さず落石に警戒するよう注意し、羽◯さんにビレイをお願いする。登っている途中で実際に数個の落石が発生。中段から岩に取り付き、残置ハーケンにランニングを取って直上する。スタンスホールドは十分あるが、濡れているので慎重に登る。30mロープ一杯でピッチを切り、木の根に支点を取ると2人に合図して登ってもらう。深◯さんはこんな大滝の直登は初めてのはずで、その緊張感がこちらにも伝わってくる。2人にセルフビレイを取ってもらい、残り5mを登って2人を引き上げるとひと仕事が終わる。

                         F10・6m
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                         右壁を直登
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                         荒れた感じの奥の二俣
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                         5m滝
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                         ナメが続く
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F10・6mは水流右から容易。念のためお助けを出すが、2人とも安定して登るので見ていて心配いらない感じだ。やがて奥の二俣。3:1で水量が多いのは左俣だが、4年前と同じく山頂に至る右俣を選ぶ。ぐっと細くなった沢を辿り、水がわずかに落ちる5m滝を越えると、小道のようなナメになる。ナメは徐々に傾斜を増し、左右のササや灌木を手がかりに登る。

                         四つんばいで登る
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                         山頂直下のスラブ
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                         山頂ドンピシャだ
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                         3人だけの山頂
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                         大黒屋を通り駐車場所へ戻る
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                         甲子大橋
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分岐はすべて右を選び、斜度がきつくて四つんばいで登るようになると、山頂直下のスラブが見えてくる。今日はスラブが乾いているので直登を試みる。かなりの斜度だが、フェルトソールでもペタペタと登ることが出来る。濡れているときは左右どちらかのヤブに逃げればよい。最後にヤブこぎ数分で山頂に飛び出した。続いて2人が笑顔でヤブから顔を出した。他の登山者に見せられなかったのがちょっと残念。ガスで眺めはないが、ゆっくり遅い昼食を取る。途中でひと雨降られながら下山。沢の中で降られなくて良かった。大黒屋の中を通らせてもらって車に戻る。大黒屋の日帰り入浴は15時までなので、ちゃぽランド西郷(600円)でさっぱりした。今日は女子2人がしっかり頑張ってくれたことに感謝。羽◯さんはもうそろそろ、初心者から次のステップに移行だろう。今年から沢登りを始めたばかりの深◯さんも着実に進歩している。次回が楽しみである。

                         GPSトラック (登り:赤 下り:青 )
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by torasan-819 | 2015-09-16 03:26 | 沢登り | Comments(4)
Commented by okusan at 2015-09-18 09:53 x
こんにちは
すごく醍醐味の有る沢ですね。沢出来る人は最高に楽しいでしょうね。
女性陣もすごいですね。今の時期、寒くないでしょうか。

沢登りはあまりしたことが無いですが興味有ります。
この山域には多くの滝があるようですね。登山道から右に入った所は見ました。
9年前(2006年)、登山道国道に興味を持って登りました。
今度は会津方向から旭岳に登りたいです。

いろんな山・沢記録を見させて下さい。
Commented by torasan-819 at 2015-09-18 21:28
okusanさん
沢は水量でずいぶん印象が変わってきます。
この日は増水してましたが、渇水で流れが細い時もあります。
水をかぶっても寒さは感じませんでした。かえって暑くなくて快適でしたね。
登山道から右に入った滝は白水沢にかかる白水滝だと思います。
私のブログ記事は整理してないので、お目当ての記録を探しにくいと思いますがどうぞご覧ください。
Commented by tabi-syashin at 2015-09-20 08:03
大黒屋の混浴風呂・・・入ってきましたか?いい湯です(笑)
福島時代に 会津の山仲間と辿っている沢が何本かあります、、、
この辺の沢は 私が沢登りを始めたキッカケ。懐かしい。。。
Commented by torasan-819 at 2015-09-20 21:14
tabi-syashinさん
大黒屋の外来入浴は午後3時までなんです。
なので残念ながら未だに入ったことがありません。
3度も訪れているのですが(^^ゞ


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