2015年 10月 18日
二口山塊・二口沢小松倉沢 ~ 2015年10月17日
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今年はあまり山に行くことが出来ないでいた八○さんだが、久しぶりにコールに乗ってくれた。さて、どこにしようかと考えたが、難しすぎずかといって易しすぎず、紅葉も見たいしで迷ったあげく二口山塊の小松倉沢にした。二口山塊は蔵王連峰の北に連なる山形県と宮城県との県境尾根だ。その東面を源頭とするのが二口沢で、支沢のひとつが小松倉沢である。一般的には隣の小松原沢に入るパーティーが多く、自分も2012年に遡行している。その時より小松倉沢は頭の隅にあったのだ。そんなわけで、自分としても初めての遡行となる小松倉沢に向かうことにした。


  山域山名   二口山塊・二口沢小松倉沢
  山行期間   2015年10月17日(土)
  山行形態   沢登り
  天候      晴
  参加者    3人(L:トラ山・八◯・羽◯)
  行程      林道ゲート8:45~入渓8:50~南沢出合9:23~桂沢出合10:23~小松倉沢出合10:53~15m滝11:05~12m滝上12:20~
          休憩12:40-13:00~登山道13:32~神室岳山頂13:47~南沢左俣右沢14:26~本流出合15:43~林道ゲート16:23
  行動時間   7時間38分
  移動距離   7.5km (GPS計測)
  標高      最低地点610m 最高地点1,348m (GPS計測)
  装備      ロープ30m×1






                         午前8時45分に林道解放
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                         二口沢はナメが続く
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                         輝く紅葉
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                         ナメ滝8m
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                         癒しの沢だ
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                         南沢出合
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二口林道のゲート前に駐車。ゲートはいつものように閉まっている。準備をしているとゲートの向こうから車が走ってきてゲートを開けた。秋の一時期に限定した林道解放のようだ。早速何台かの車とバイクが入っていった。我々も林道を歩いて二口沢に架かる橋を渡り、右カーブのところから入渓。二口沢はナメの沢で、快適な沢歩きが始まる。30分ほどで南沢出合。今日はこの南沢を下降ルートとする予定だ。やがて現れる8m滝はホールド・スタンスが細かく、水流の右を登れるが結構いやらしい。草付きを巻く方が無難だろう。

                         岩魚手づかみ(即リリース)
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                         6m滝と鍋越沢出合
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                         カワガラスの巣
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                         2段7m滝
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                         5m滝の左岸からは10m滝が落ちる
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                         桂沢出合
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                         右岸のテン場適地
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                         小松倉沢出合
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左岸から鍋越沢が6m滝で出合う4m滝は水流左を直登。南沢出合から1時間で桂沢出合。真っ直ぐが支沢の桂沢で、左に斜滝で直角に曲がるのが本流だ。5:1の水量比なので間違うことはないだろう。曲がってすぐ右岸にテン場適地がある。見ると焚き火跡が複数あり、沢屋か釣師に利用されているようだ。7m滝が現れるが見た目より容易。桂沢出合から30分ほどで、右岸の一段高い位置からナメで小松倉沢が出合う。真っ直ぐは小松原沢になる。小松倉沢に進むとさらにナメが続く。

                         15m滝
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                         八◯さんのリード
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                         羽◯さんがビレイ
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                         12m滝                         
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                         ロープを出した
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                         落ち口にあったシュリンゲ
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6mナメ滝を越えるとゴルジュとなり、突然15m滝が現れた。直瀑ではないが斜度がかなり立っている。スタンス・ホールドはあるが、黒光りした岩はいかにも滑りそうだ。ここは当然にして高巻きだろうと観察すると、右岸を少し戻った小尾根から取り付けると思われた。しかし、もう一度滝を見ていると登れそうに思えてくる。八◯さんに「登ってみる?」と声を掛けると行くという。久しぶりの岩登りだというが、八◯さんなら問題ないだろう。さてロープをとザックを見たら、なんとロープが無い。しまった落としたということで、単独で沢を戻ったら5分ほどで発見。やれやれである。八◯さんは左壁に取り付き、ほぼ垂壁に近い下半分で手こずったもののクリアし、30mロープ一杯に延ばした。その後は自分が先導し斜面をトラバース。15m滝の上にある8m滝も一緒に巻いて落ち口に降りた。すぐ上の12m滝は水流右から直登。後続の2人には念のためロープを出す。12m滝の落ち口には赤いシュリンゲが残置されていた。この滝を下降したのだろう。ここ3つの滝の処理には、ロープ捜索も含めて75分ほど要した。高巻きすれば30分程度かと思われる。

                         源頭の渓相となる
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                         1140mで水が涸れる
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                         稜線へと詰め上がる
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                         登山道に出た
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                         仙台神室岳山頂
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                         山形神室岳
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                         大東岳や面白山など
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もう大きな滝は出てこないはずだ。先に進んでもしばらくは小滝とナメが続いたが、沢の斜度が増して徐々に源頭の渓相となってくる。やがて1140m辺りで水が涸れた。笹が被り軽くかき分けながら登ると、やがて沢形が定かでなくなる。気付くと神室岳の山頂に向かって登っていたので右に方向修正。最後にシャクナゲ混じりの笹ヤブを5分ほど漕ぐと登山道に出た。ひと息ついてから神室岳の山頂へと登る。

                         ヤブをこいで南沢へ
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                         南沢を下降
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                         4m滝を巻き下る
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                         二俣
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                         本流との出合
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山頂で登山道は終わり行き止まりとなるが、踏み跡が東へ続いている。それを追って進むと、いくらも行かないうちに踏み跡はヤブの中に消えてしまう。昔は稜線に三神林道という道が続いていたらしいが、廃道となって久しい。後の2人が見え隠れするほどのヤブをかき分け、北東へ延びる小尾根を辿る。目視とGPSで見当を付け、適当なところから右手の斜面を下降した。自分は2012年の小松原沢遡行時、南沢への下降でルートミスした経験がある。急斜面を笹や潅木頼みで下っていくと、やがて沢形が現れる。水流は無いが南沢の左俣右沢だろう。遅れがちの2人に「ゆっくりしてると暗くなるぞー」と声を掛け、どんどん下降していく。南沢はかなり下降しないと水流が現れない。南沢の滝は1箇所で4m程度だが、右岸から潅木伝いに巻き下ることが出来る。それ以外には滝らしい滝はない。水流もかなり下らないと現れないような沢で、沢登りの対象にはならないが下降には使える沢といえる。ただし、時期的なこともあり岩がヌメっていてかなり滑りやすい。自分は何度か尻餅をついてしまった。午後3時43分本流との出合に到着。ヘッデンは使わずに済みそうだ。

                         対岸を登る
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                         翠雲荘
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                         駐車地点に帰着(向こうには磐司岩)
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帰路は沢を下らず対岸に見える小屋を目がけて上がる。造林小屋の翠雲荘の前で沢装備を解き、二口林道へ出ると舗装路を下るだけだ。ほとんど期間が通行止めの二口林道だが、今日は車やバイクが往来している。秋の一時期だけゲートを開け、一般車を通行可としているのだ。林道ゲート前の駐車地点まで戻り、今日の沢登りを終えた。

小松倉沢は15m滝以外はすべて直登可能で、ヤブこぎも短く特に難しいところもない。シーズン始めのトレーニング沢として使っても良いだろう。ナメや滑らかな岩が多く、滑りやすい所があるので注意はしたい。また、南沢を下降せずに登山道で戻る場合は、3時間半~4時間は見込む必要がある。南沢の下降は時間短縮になるが、神室岳からのルートファインディングが要点となる。

                         GPSトラック ( 登り:赤 下り:青 )
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by torasan-819 | 2015-10-18 15:24 | 沢登り | Comments(4)
Commented by maro7 at 2015-10-22 07:30 x
秋真っ盛りの二口の沢登り、良かったですね。
そうです2012の南沢下降…今となっては「肥し」になる、いい経験をしました。
Commented by tabi-syashin at 2015-10-22 11:50
お~ 小松原も 小松倉も 懐かしいです。
ロープを落とすだなんて・・・、面白いことやってくれますね(笑)
(藪漕ぎなら見つかんないね)

どれ 今週は大東岳にでも登るかな?
ゲートが開いてるんじゃ 数度 行きそうです。
Commented by torasan-819 at 2015-10-22 20:10
maro7さん
秋の沢登りを楽しみました。
2012年その節はご心配お掛けしましたね(^^ゞ
ビバークにならず良かったです(笑)
Commented by torasan-819 at 2015-10-22 20:13
tabi-syashinさん
仙台の岳人にはお馴染みの二口山塊ですね。
ロープを落としたのは初めてではありません。お恥ずかしいです f(^ー^;
二口林道はたしか11月3日まで通行可能のようです。


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