2015年 11月 17日
登山道の無い山 会越国境・木地夜鷹山 ~ 2015年11月14日
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木地夜鷹山は会越国境にある地味な山である。標高は859m。500mほど北には夜鷹山があり、地形図に山名表記されているのは夜鷹山だけである。それにしても木地夜鷹山という特異な名前が気になる。なぜ木地なのか、なぜ夜鷹なのか。全国に類似の山名は聞かない。木地夜鷹山は登山道の無い山と言われている。確かに地形図を見ても表記されていない。しかし、山は登山道が無ければ登れないというわけではない。ヤブを漕げば登れるし、踏み跡程度でもあれば十分だが、木地夜鷹山にも踏み跡があるのだ。3年前の沢登りで木地夜鷹山から下る際に踏み跡を利用した。しかし、途中で見失ってしまい、その後は適当に下ったということがあった。今回は木地夜鷹山に落合集落側からピストンで登ってみよう。


  山域山名   会越国境 木地夜鷹山(859m)
  山行期間   2015年11月14日(土)
  山行形態   一般登山
  天候      雨のち曇り
  参加者    2人(L:トラ山・中◯)
  行程      駐車地点9:28~百戸沼10:16-10:21~木地夜鷹山10:56-11:01~百戸沼11:22-11:50~駐車地点13:38
  行動時間   5時間53分(キノコ採り含む)
  移動距離   不明
  累積標高差 不明






                         林道末端の駐車地点
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                         長谷川の渡渉1回目
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                         長谷川右岸を歩く
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                         3回目の渡渉
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国道49号から国道400号(西方街道)に入り、南下すると落合集落がある。集落のはずれにある、橋本屋という看板のある民家から右へ長谷川沿いの林道に入る。狭い舗装道を進んでいくと、こんな所にと思うような場所に4戸ほどの集落が現れる。大滝集落だ。沢と山の間のわずかな平地に家がある。道を譲ってくれた対向車は80代とおぼしき老夫婦だった。林道が左へ大きく曲がるところから右の未舗装林道へと入る。車1台分の幅しかない道を進むと、転回場所なのか広くなり、車数台分の駐車スペースがある。先にも轍が続いているように見えるが、普通の車が入れるのはここまでだ。道が悪いので、少し手前にあるスペースに停めても良い。弱い雨が降っているので雨具を着込み、足下は長靴に履き替える。さすがにこんな日は我々以外に登山者はいない。長谷川の右岸を道なりに少し歩くと対岸へ渡る。踏み跡程度の道を辿るとすぐまた対岸へと渡ることになる。この区間で地形図では野沢から黒沢越の道が合わせるのだが、現在は完全にヤブに覆われまったく判らない。さらに沢沿いを歩いていくとまた沢を渡るというように、何度も長谷川の渡渉を繰り返す。登山靴では濡れずに渡るのは困難に思われる。

                         百戸の会の案内板
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                         ひっそりとした百戸沼
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                         自然環境保全地域の標識
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道は沢から少し高い位置になり、周囲はナラやブナの林に変わる。左下の沢は長谷川から別れて百戸沢となった。小沢を数箇所渡るが、道が崩れている所はスリップに注意したい。やがて小川のようになった百戸沢の右岸沿いを歩いていると、「百戸の会」の案内板があった。地面に置いてあるだけだが、無くなりもせずにずっとここにあるようだ。百戸沼までの道は、この会が草刈りなどの保全作業をしていたとも聞くが、現在はどうなのだろうか。いずれにしても、明らかに手入れがされている箇所が見受けられる。やがて左右の斜面に挟まれた平坦地になってきた。左手に木地夜鷹山への斜面が立ち上がり、自然環境保全地域の表示板が見えると百戸沼に到着だ。予報どおりに雨もほとんど止んできた。百戸沼はヤブを漕いで沼に近づかないと水面が見えない。今はひっそりとたたずむ百戸沼だが、その昔はこの周辺に鉱山の集落があったという。百戸とも言われるほどの多くの家があり、百戸沼の名称の由来となったようだ。

                         ブナ林を登る
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                         どこでも歩ける
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                         尾根に出る
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                         山頂直下のザレ場
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                         眺めの無い山頂
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さて、辿ってきた道はこの百戸沼で終わる。ここからは踏み跡を探して登ることとなるが、落ち葉が積もって判りにくくなっている。しかし、取り付きからしばらくはピンクテープがあるので、目印にすれば概ね外れることはない。慣れた者なら自分で見当を付け、自由に登ることも面白いだろう。我々は取り付きからしばらくの間、各々好きなように登ってみた。百戸沼から山頂までは大半がブナの林になる。すっかり葉を落としているので、今日のような雨模様でも林の中は明るい。2週間ほど前であれば、さぞかしブナの黄葉が美しかったことだろう。踏み跡は落ち葉で隠されているが、よく見れば辿ることが出来る。やがて尾根に出ると明瞭な踏み跡があり、短いザレ場を登ると拍子抜けするほどあっさり山頂に着いた。案の定ガスの中で、近くの尾根やピークでさえ見えない。残念ながら眺めは皆無だ。本当なら山頂からは西側には、キツネ戻しというスラブの急斜面が見えるはずだった。天気が悪いのを承知で来ているので、これも想定内のことではある。

                         百戸沼へと下山する
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                         百戸沼での昼食タイム
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                         ヤマブドウの実が沢山落ちていた
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                         上物のヒラタケ発見
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                         すっかり見通しが良くなったナラ林
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写真を撮るとすぐ下山にかかる。濡れた落ち葉はとても滑るのだが、尻餅をつくこともなくたちまち百戸沼まで下ってしまう。百戸沼で昼食とする。中◯さんが慣れた手つきでにラーメンを作ってくれた。休んでいると冷えてくるので暖かい食べ物はありがたい。百戸沼からはキノコを探しながら下ったので、コースタイムは参考にならない。キノコはナメコとヒラタケを少々採ることが出来た。帰りは西会津の温泉施設ロータスイン(400円)で入浴。暖まって外に出るとまた雨が降り出していた。天気は良くなかったが会津のヤブ山もまた楽しである。

※野沢から黒沢越の道だが、今回の山行計画時に地形図を見て興味を引かれた。歩いてみたいと思い、現地で分岐を探したが確認はできなかった。もしかして歩いている人がいるかも知れないと思い検索したところ、2011年に歩いた記録を見つけることが出来た。

                         GPSトラック
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by torasan-819 | 2015-11-17 22:42 | | Comments(2)
Commented by tabi-syashin at 2015-11-18 23:12
トラさん こんばんわ。
会津柳津の虚空蔵尊詣りで、耶麻郡の人たち、例えば野沢からですと鳥追観音様にお参りして
大山祇神社の遥拝殿を参詣して奥ノ宮参りして、柳津に抜ける道が黒沢越でした。
さらに 只見川に出る必要があり、それは柴倉峠であったとされています。
長谷川沿いに大滝、落合、黒沢と降りてきて、黒沢から日向倉の北側を柴倉へ抜ける道は 
25000図の破線通しになります。両方の峠路に関しては 私のブログに 一部だけ記してあります。
http://tabilogue.exblog.jp/21462977/

詳しい峠路の記録は・・・後々時間を見て追記しておきましょう。
Commented by torasan-819 at 2015-11-19 22:53
tabi-syashinさん
「いろりばた」68号の記事はよく読んでませんでした(^^ゞ
なんと黒沢峠(黒沢越)のことが書かれていたとは。
昭和62年当時でも「ひとの歩みが途絶えて久しい」と書かれてますが、それから30年近く経過している訳で、踏み跡の痕跡すら見当たらないのは当たり前ですね。
何処の道にも歴史有りで興味は尽きません。
追記お待ちしています。


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