人気ブログランキング |
2017年 09月 26日
船形連峰・内唐府沢 ~ 2017年9月24日
f0170180_22194580.jpg

船形連峰の宮城・山形県境尾根に源を発する沢のひとつに内唐府沢がある。渓流釣りでは知られた沢のようだが、沢登りの記録は少ない。しかも、そのほとんどが関東圏のパーティーなのは、山岳雑誌「岳人」の1997年8月号に紹介(仙台YMCA山岳会の記録)されたということもあるのだろう。記録を見ると大滝はないようだが、船形山地のブナ林を流れる渓相には期待できそうだ。このところ厳しい沢登りに気が進まなくなった今の自分にも合っていそうだ。地元組で3人パーティーを編成し向かうことにした。


山域山名   船形・鳴瀬川支流 内唐府沢
山行期間   2017年9月24日(日)
山行形態   沢登り
天候     晴れ時々曇り
参加者    3人(L:トラ山・K藤・H田)
行程     駐車地点7:50-8:15~入渓点(590m二俣)8:46~440ⅿ二俣10:00~6ⅿ滝11:05~560ⅿ二俣12:58~700ⅿ右岸枝沢14:00~
       900ⅿコル14:54-~入渓点16:16~駐車地点16:53
行動時間   8時間38分
移動距離   12.5kⅿ
標高     最低点440m 最高点910m
装備     ロープ30ⅿ×1・20ⅿ×1





白石を午前5時過ぎに出発。途中でH田を乗せて高速で移動し、鳴瀬川の漆沢ダムに向かう。漆沢ダムからは未舗装の左岸林道を進み、「いわなの里湖畔公園」からさらに鳴瀬川沿いに3キロ弱進むとY字路になる。ここまでは普通車でも問題ない。右の広いほうの前森林道を登っていくのだが道は徐々に悪くなる。普通車にはちょっと厳しい道になるので、運転に自信が無い場合は途中に停めるしかない。車高のある4駆、特に軽ならベストである。地形図では途中で消えている道だが、実際はずっと先まで続いている。道幅が狭くなるので今日の車(デリカ)では運転に気を遣う。すれ違える箇所はほとんどない。Y字路から6キロほどで分岐に突き当たる。右が内唐府沢に向かう道だが、ワイヤーが張られ進入禁止となっている。ここからは車を置いて歩くことになる。左も様子を見るとすぐロープで通行止めになり、手前に釣り師らしき軽4駆が停めてあった。



             車を置いて林道を歩く
f0170180_20574661.jpg


             右手の広場から踏み跡を下降する
f0170180_20583095.jpg


             590m二俣が入渓地点
f0170180_21071321.jpg


             すぐナメ滝がある
f0170180_21094389.jpg


             左俣は単調な下降が続く
f0170180_21121028.jpg


             440ⅿ二俣
f0170180_21171075.jpg


沢支度をするとワイヤーを跨いで先に進む。林道にはタイヤの跡があり、関係者は鍵を開けて入っているようだ。歩くこと30分ほどで右手が広場になる。その奥の踏み跡から斜面を下って内唐府沢左俣に降りる。枝沢との590m二俣のすぐ下で、ここから左俣を下降していく。下り始めてすぐに4mほどのナメ滝が2つ続いたが、それ以降は小さな落ち込みがある程度で穏やかな流れが続く。ヌメっている石もあり何度かスリップした。魚影があるなと思っていたら釣り師の2人組と遭遇。入渓地点を聞かれたので答えたが、入渓地点の上流に行って釣る考えなのだろう。単調な沢歩きにやや飽きてきた頃に440ⅿ二俣で右俣に出合う。



             右俣を登る
f0170180_21275943.jpg


             両岸が立ってくる
f0170180_21295863.jpg


             左岸から落ちる枝沢の滝
f0170180_21311177.jpg


             沢床はグリーンタフ(緑色凝灰岩)
f0170180_21355257.jpg


             水流が美しい
f0170180_21371546.jpg


             ゴルジュのヘツリは右岸が正解
f0170180_21475619.jpg


             磨かれた左岸のスラブ
f0170180_21503668.jpg


             6ⅿ滝
f0170180_21515129.jpg
f0170180_07005985.jpg


             ロープを出したのはこの滝だけ
f0170180_21533544.jpg


二俣を折り返し今度は右俣を遡上する。右俣の方が沢幅があり、渓相はさらに穏やかになり平瀬が続く。時折淵がある程度の癒し系の沢である。二俣から30分も歩いただろうか、やっと左岸枝沢の滝が見えてきた。中ほどでひょんぐりになり水を飛ばしている。両岸の側壁が立ってきてV字になってくるが、流れはあくまでも穏やかだ。所々の瀞はゆったり流れ、足元のナメ岩は緑色をしている。グリーンタフ(緑色凝灰岩)だ。両岸が迫る狭いゴルジュは右岸をへつり、正面に左岸のスラブ壁を見ながら左曲すると6ⅿ滝が現れる。両岸は立っていて高巻きもできないので登るしかない。フリクションのある岩なので、滝身の左を細かいホールドを拾って直登した。結局ロープを出したのはこの滝だけだった。なお、右から登っている記録もある。



             4段の小滝と釜
f0170180_22031114.jpg


             沢が開けてナメになる
f0170180_22143629.jpg


             第2ゴルジュ帯に入る
f0170180_22085485.jpg


             凝灰岩はフリクションが効く
f0170180_22111164.jpg


             もっとも狭い箇所
f0170180_22193090.jpg


             4ⅿ滝
f0170180_22431165.jpg


             3ⅿ滝
f0170180_22450387.jpg


             560ⅿ二俣(水量比3:1)
f0170180_15231996.jpg



6ⅿ滝のすぐ上には釜のある小滝が4段で、右岸をへつり最後の段の左壁を攀じる。沢はいったん開けてナメとなったあと第2ゴルジュ帯に突入する。側壁が磨かれたV字谷でへつる箇所が多いが、フリクションの効く岩を選びながら楽しく遡行できる。水がキラキラと輝いて美しい。4ⅿ滝に3ⅿ滝と越えていくとしばらく平瀬となる。ゴツゴツ岩の3ⅿ滝を越えると560ⅿで二俣。左が本流で水量比は3:1ほどだ。計画ではここで10:45の予定だが既に2時間遅れ。後半は急がなければならない。



             3ⅿ滝にはトラロープ
f0170180_00074330.jpg


             8ⅿ滝
f0170180_00113688.jpg


             4ⅿ滝
f0170180_00132574.jpg


             5ⅿ滝
f0170180_00133186.jpg


             625ⅿ左岸の大木
f0170180_00164499.jpg


             700ⅿ右岸枝沢
f0170180_00170283.jpg


             900ⅿコル
f0170180_00220166.jpg


釜の大きな3ⅿ滝が現れ右岸から越えたが、そこには釣り師のものだろうトラロープが下がっていた。次の8ⅿ滝は水流左を直登する。続く4ⅿ滝と5ⅿ滝は右岸から越えたが、どちらにもトラロープがあり釣り師の執念を感じる。625ⅿで左岸に大木(カツラ?)が現れた。近くにブルーシートのデポあり。沢には苔むした石が多くなり、源流部の渓相になってくる。そろそろ右岸尾根を乗っ越すポイントが気になってくる。700ⅿを過ぎたところで右岸からの枝沢A。ここかと思ったがすぐ上流にも枝沢Bがあり、やや水量が多い枝沢Bを登ることにする。目指すは地形図の967ⅿと851ⅿ標高点の間にあるコルだが、登っていくと方向が右へと逸れていく。これは違うだろうと左にトラバースして枝沢Aに移った。枝沢Aは細いながらちょっと厄介な小滝があり、お助け紐やショルダーを使って登った。最初から尾根を登ってもよかったかもしれない。沢が消えコルかと思いきやどうも違うので、GPSの助けを借りてコルに到達。



                  枝沢を下降する
f0170180_00231721.jpg


             ナラタケ(オリミキ)
f0170180_01051077.jpg


             ナメコ発見
f0170180_00241612.jpg


             真っ白なブナハリタケ
f0170180_00242281.jpg


             沢から林道へ登る
f0170180_00270215.jpg


             駐車地点に到着
f0170180_00342326.jpg


分かりにくいコルから反対側へ急斜面を下降し、沢筋に入るとほどなく水流が現れてくる。小滝程度はあるがロープを使うようなところは出てこない。キノコはナラタケ、ブナハリタケ、ナメコが採れたが、先を急ぐので食べる分を採ってあとは無視する。770ⅿで左俣に出合うと残りの行程が見えてひと安心。左俣は滝もなく下降向きの沢と言える。今朝の入渓ポイントに到着すると、沢から上がり林道を辿って駐車地点まで戻った。計画より約1時間遅れの16:53だが、太陽は早くも県境尾根の向こうへ隠れようとしている。車を走らせ漆沢ダムを過ぎたころには辺りは暗くなってきた。秋の日はつるべ落としなのだ。帰り道「やくらい薬師の湯」(500円)で汗を流し高速に乗った。

今回のルートでの日帰りはやや忙しいと言える。スタートを早くすれば良いのだが、現地までの移動時間を考えると前夜入りが望ましい。1泊2日の遡行記録が多いこともうなづける。ゆっくりと味わい楽しむような遡行がこの沢には合っていると思える。問題は林道をすんなり通行できるかどうかだが、こればかりは現地に来ないと分からない。下のY字路から前森林道を歩くことになると、沢の入渓点まで2時間半ほどかかると思われる。地形図で見る限りでは入渓点まで進まずに、林道を途中から440m二俣に直接下降することも考えられる。ある程度の時間短縮はできるだろう。こう考えるとこの沢の核心は林道の状況なのかもしれない。



             GPSトラック ( 往路:赤 復路:青 )
f0170180_02184508.jpg


             前森林道
f0170180_02244411.jpg



by torasan-819 | 2017-09-26 03:48 | 沢登り | Comments(0)


<< 栗子山塊・滑谷沢右俣 ~ 20...      那須・井戸沢 ~ 2017年9... >>