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2018年 08月 20日
神室岳・悪沢遡行/大倉沢下降 ~ 2018年8月19日
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沢登りの場所探しで登山大系を時々見るのだが、二口山塊の南に位置する神室岳(仙台神室)に源を発する太郎川流域についての記載がある。遡行対象となるのは本流と悪沢、大倉沢の3本とされているが、簡単な紹介文で大倉沢に至ってはわずか3行である。いずれの沢も未遡行なので、難しくなさそうな大倉沢を下降に使い、悪沢を遡行する周回ルートで訪れてみることにした。



山域山名   二口山塊・太郎川流域 悪沢(遡行) 大倉沢(下降)
山行期間   2018年8月19日(日)
山行形態   沢登り
天候     晴れ時々曇り
参加者    2人(L:トラ山・K藤)
行程     大倉沢出合9:40~悪沢出合10:17~8m滝11:27~720m二俣11:43~780m二俣12:11~10m滝12:18-12:35~
       850m二俣12:52~尾根13:27~5m滝14:52~二俣下15:57~12ⅿ滝16:04~10ⅿ滝16:27~大倉沢出合16:32
行動時間   6時間52分
移動距離   8.8kⅿ
標高     最低点470m 最高点1,040m
装備     ロープ 50ⅿ×1・20ⅿ×1





             太郎川の滝下で大倉沢も滝で落ちる出合
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             太郎川の6ⅿナメ滝
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             すぐ上の5m滝
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             太郎川は穏やかな流れ
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             右から悪沢が出合う
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             最初はナメが続く
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             特徴的なハング岩
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             5mナメ滝
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国道457号から太郎川左岸沿いの道に入っていくと、集落を過ぎてほどなく未舗装の林道となる。入渓点まではこの林道を10キロも入っていかなければならない。林道の走行に支障はなく3つ目の橋を渡った先に駐車する。準備をして急斜面を太郎川へ降りると早速滝が現れた。太郎川に大倉沢が出合うのだがどちらも滝である。太郎川の6ⅿナメ滝の水流右を登ると、すぐ上にも5ⅿ滝があり越えると平瀬になる。この箇所なら林道から容易に降りられるようだ。堰堤があり越えて進むと二俣で、右から悪沢が出合う。水量は2:1というところか。悪沢はナメで始まる。大岩の5ⅿ滝を越えると右岸にテーブル状に大きくハングした岩がある。5mナメ滝はフリクションで登る。ここまでに2箇所で釣り師のものと思われるロープを見かける。



             8m滝は左壁を登る
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             ナメの小滝が続く
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             10m滝
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             源頭を詰め上げる
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             尾根に出たが眺めはない
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やがて両岸が立ってきて8ⅿ滝が現れ、左壁に取り付き上部は小さく巻いた。720mの二俣を右へ進むと小滝が続く。ちょっと小難しい滝もあり、お助け紐を出したりしたがいずれも直登可能だ。滝で出合う780mの二俣は右俣へ進むと10ⅿ滝が現れる。左壁の草付きから容易に登ることができる。850mの二俣も右俣へ進む。左俣は三角点(点名:悪沢)のある相ノ峰というピークに突き上げるが、かなり急峻な登りとなるだろう。源頭を詰めていくが、滝もなく集塊岩の小道という感じで登りやすい。やがて斜面に水が消え10分ほどヤブを漕ぐと尾根に出た。



             大倉沢を下降する
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             中流部の穏やかな流れ
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             滝記号の辺りはナメだった
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             滝が現れた(5mナメ滝)
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             10m斜滝を懸垂下降
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尾根には以前は三神林道という道があったらしいが、今はヤブの中に消えてしまって跡形もない。東へヤブを漕ぎながら南へ下る小尾根へと方向を変え、頃合いと思われるところから左手の斜面を下り始める。ほどなく水が現れ大倉沢の源頭となる。最大4ⅿ程度の小滝がいくつか出てくるが、潅木も掴むなどして下降していく。斜度が緩むと森の中をゆったりと流れ下るようになる。右岸には杉の植林地も見えてくると沢はナメ床となった。地形図ではこの辺りに滝記号があり、無いではないかと思いながら進むとやはり滝が現れた。5mのナメ滝で右から潅木伝いに降りる。降りると下の10ⅿ斜滝は懸垂下降する。



             8m滝も懸垂下降
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             15m滝
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             下流から見ると右岸手前から巻けそうだ
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             右俣の滝(30m以上か)
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             12m滝
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             出合の10m滝
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左へ屈曲してナメの先でまた滝で落ちているので、ナメの途中からロープを伸ばして滝の様子をうかがうと、釜が見えたがすぐまた滝で落ちているようだ。ロープは届くようなので左岸の木にシュリンゲを掛けて懸垂下降する。滝の高さは8mくらいだった。次の滝は高さがあるようだ。左手にも枝沢の高さのある滝が見えている。右岸の灌木にシュリンゲを掛けて懸垂下降したが、50mロープで余裕で届いた。高さは15mというところか。下から見れば右岸から巻くラインが見えるが、下降で見つけるのは難しい。ここが二俣であり右俣も高さのある滝で落ちている。右俣の滝は30m以上ありそうだが水流は細い。後で確認するとこの出合左俣の滝は大倉沢大滝と呼ばれ、高さは40mとされているようだ。随分と高さを盛っているような気もするが、一番上の滝から連瀑としてとらえればそのくらいにはなるだろう。この一連の滝下降に1時間ほどを要した。下降を再開しミニゴルジュを過ぎるとやがてまた滝になる。12m滝で少し寝ているがやはり懸垂下降となる。下から見れば直登できそうだが下降するとなるとかなり難しく危険である。出合の10m滝は左壁を下降したが、ふと見ると左手にロープが下がっていた。これも釣り師のものだろう。太郎川に出ると周回コースの完了である。

悪沢はその名前にしては悪場は無かったという印象で、沢のグレードとしては1級上くらいだろう。初心者を連れて行く場合は要所でお助けやロープを出せば問題なく遡行できる。大倉沢は2級くらいの沢になるが、登山大系の記述とはかなり違う印象だった。登山大系には「核心部は出合から二俣まで」とあり二俣の滝には触れられておらず、ちょっと不思議な感じがする。やはり山も沢も実際に行ってみなければ分からないとの思いをあらたにした。



             GPSトラック ( 登り:赤 下り:青 )
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             遡行図
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by torasan-819 | 2018-08-20 21:06 | 沢登り | Comments(2)
Commented by tabilogue2 at 2018-08-27 20:45
二口渓谷は投了ですか?(´艸`) 沢が面白そうに見えてこないときは いつも二口に戻っておりました。YMCA時代は沢遊びの原点が二口でしたから。。。福島は原点といえる沢はどの辺りなのか?郡山は南会津でしょうし 会津は…勿論会津でしょうけどw南なのか、西なのか、只見なのか? いずれ原点で「仕上げの時代」に入ってきたんじゃないでしょうか? 余計なお世話ですがw
Commented by torasan-819 at 2018-08-28 00:52
tabilogue2さん
いやいや投了だなんてまだまだですよ。やっと沢登り10年目の、ぽっと出の若輩者ですから。とはいえこの頃は疲れが取れにくくなってきてまして、ふと気づくと同年代で毎週のように沢登りをしている人はかなり少ないなあと(笑)
登山大系ではYMCAさんの珠玉の記録の数々にお世話になってます。山域を網羅する山行が出来るのは組織力あってのことですが、今後これらの記録がすべて更新されることがあるのかないのか。
仕上げするほど積み重ねたものはないので、体の動く範囲でせっせと登り続けるんでしょうねたぶん。


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