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2020年 08月 25日
朝日連峰祝瓶山 角楢沢下ノ沢 ~ 2020年8月22日
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祝瓶山東面の沢を計画し長井市側から登山口へと向かっていたところ、林道工事のため9/10まで全面通行止との電光表示が目に入った。さらに進んでみると立看板もあり、さすがにこれはダメだろうということで入渓を諦めた。リサーチ不足なのだがガッカリである。しかしタダで帰るわけにはいかないので、2014年に遡行した祝瓶山西面の角楢沢下ノ沢に転進することにした。会に計画変更の連絡を取ると小国町側の針生平登山口へと車を走らせる。



山域山名 朝日連峰祝瓶山 荒川支流 角楢沢下ノ沢
山行期間 2020年8月22日(土)
山行形態 沢登り
天候 曇り時々晴れ
参加者 2人(L:トラ山・T葉)
行程 登山口7:28~角楢沢出合8:10~二俣9:04~2段20m滝9:12~2段15m滝10:13~登山道13:00~祝瓶山13:18-13:40~登山口15:33
行動時間 8時間5分  移動距離 11.1km
標高 最低点440m 最高点1,417m  装備 ロープ30m×2






大石橋登山口
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吊橋1本目
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吊橋3本目
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角楢沢出合
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最初のゴルジュ
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左岸崩壊地は緑に覆われていた
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次のゴルジュ
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アトラクションが続く
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早くも下ノ沢と上ノ沢の二俣
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針生平の登山口に着くと既に満車だった。バックして手前のスペースに駐車して準備を始める。8月下旬ということでアブがいないので助かる。登山口をスタートしてすぐ吊橋で対岸へと渡る。角楢沢出合までは約1時間だが、その間さらに吊橋が2つあり最後の橋はなかなかスリリングだ。角楢沢を歩き始めるとほどなくゴルジュとなる。岩は苔をまとって緑色に染まっている綺麗なゴルジュである。ゴルジュや小滝が繰り返し現れ、越えられないようなものは出てこない。水に浸かったりへつったりしながらクリアできるものばかりだ。580mほどで二俣になる。左俣が上ノ沢で右俣が下ノ沢だ。



下ノ沢は滝で始まる
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2段20m滝
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右岸から高巻く
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井戸の底ゴルジュ
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沢がすっかり埋まった新しい崩壊地
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2段15m滝
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滑らかな岩の小滝が続く
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下ノ沢は5m滝で出合うがTくんは水流の中をかい潜る様に登ってしまう。自分はおとなしく左岸のU字溝を登ることにした。少し進むと2段20m滝が現れる。直登はかなりリスキーなので今回も右岸から高巻くことにした。滝のすぐ手前の3mほどの垂壁を攀じ登り、左に少し回り込んで急な草付きを登る。頃合いを見てトラバースするが、灌木しか手掛かりがなくちょっと悪い。灌木伝いに沢に降りると高巻きに要した時間は15分ほどだった。高巻きらしい巻きはここだけで、他は自分が小さく巻くくらいでTくんは直登である。斜度のあるすべすべの岩が相手になると自分のフェルト足袋は限界が早くきてスリップしやすく、脇の灌木を使い巻き気味に登るしかなくなる。しかし、Tくんのラバー靴はグリップするようで、ヌメリのある岩はタワシでこすりながらほとんどの滝を直登である。



長いナメ滝
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沢が開け尾根が見えてくる
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6年前は右へ入ってしまった870m二俣
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920m二俣は右の滝を登る(左は湧水)
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取り付ければあとは難しくない
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ここはフェルトでは難しい(自分は左岸の草付きを登った)
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稜線が近づく
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スラブを詰め上げる
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長いナメの連瀑を登ると視界が広がり稜線が見えてくる。どんどん高度を上げていくと870mで二俣となる。前回はここで右へ進んでしまい早めに稜線に出てしまったが、今回は迷わず左へ進むことにする。崩れた岩が堆積した区間を抜けると920mでまた二俣だ。先ほどの二俣とこの二俣を誤認したのが前回のミスのだったようだ。左から合わせる枝沢のほうが水量が多く、右の滝で出合う本流と思われる方は僅かな水しか流れていない。左の枝沢を10mほど登ってみると岩盤から水が湧き出し流れとなっていたのだった。右の本流の滝は高さはあるが難しくはないのでフリーで登る。沢はさらに源頭部の渓相となり滑らかな岩の小滝で高度を上げて行く。フェルトでは登れない小滝もあったがラバーのTくんはすべて直登である。やがて沢はスラブ状となり快適に登っていく。



登山道に出る
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祝瓶山の山頂へ
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オヤマリンドウも咲いていた
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朝日連峰の主稜線には雲がかかっていた(画像中央は大玉山)
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最後は立った岩壁の下を右に進んで草付きを登ると、少しのヤブ漕ぎで登山道に飛び出した。最後の部分は岩壁を手前から左に進めば、登山道分岐のある尾根のジャンクションにダイレクトに出られたかもしれない。久しぶりの山頂を踏むことにして登りだすが足が重い。標高差で約1,000mの沢登りだからさすがに疲れた。ゆっくりと山頂に到着すると先客の男性2人が休憩中。我々も少し休んでから下山にかかる。下りとはいえ暑くて汗が噴き出る。やはり沢のほうが涼しくていいなと思いながら登山口に到着した。
今回は8月下旬ということでアキアカネも飛んでいたせいかアブはほとんど気にならなかった。沢靴はフェルトでも大丈夫だがラバーの方が適している(タワシはあったほうがいい)ようだ。ロープは結局一度も出さなかったが、何度も出すようだと遡行時間はどんどん延びるだろう。角楢沢遡行で泊まるパーティーは多いが、ワンデイの場合は足並みのそろった少人数パーティーでの遡行が良いだろう。コンパクトでぎゅっと面白い要素の詰まった沢なのでお勧めである。



GPSトラック(往路=赤 復路=青 )
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by torasan-819 | 2020-08-25 18:56 | 沢登り | Comments(2)
Commented by tabilogue2 at 2020-08-28 15:40
なるほど、30mロープを2本、互いに持った方が効率的ですね。
50mと30m持った場合は 30mを多用するから50mの出番が少ない。。。
持物に興味を持ちました すいません。来週 虎毛。赤湯又で宴会しませんよ(笑)
Commented by torasan-819 at 2020-08-28 16:28
tabilogue2さん
えっそこですか30mロープ。
沢により30mと50mを使い分けているのは皆さんと同じです。
効率的に登れる場合もありますが、もしもの時を考えて2本持つようにしています。
50mが必要な場合は50m2本持つか1本は30mにするかケースバイケースです。
いずれにしてもロープ1本ではにっちもさっちもいかなくなることも考えての2本持ちですね。
以前はほとんど1本だったのですが、しばらく前からリスクを考えてこのようにしています。
赤湯又いいですね~しばらく行ってないな~
宴会ないんですよね(笑)


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